2017-01-29 16:48:00

「謙遜に素直に神の恵みを受け入れる」教皇、日曜正午の祈り


教皇フランシスコは、バチカンで1月29日、日曜正午の祈りを巡礼者らと共に唱えられた。

集いの中で、教皇はこの日の福音朗読箇所、マタイ福音書のイエスの「山上の説教」(5,1-12a) について説教を行われた。

教皇はイエスのこの説教を、新約聖書のいわば「大憲章」であると表現。イエスはこれを通して、人々を幸いに導くことを望まれる神の御旨を示した、と述べられた。

教皇は「山上の説教」の中でも、特に最初の一節「心の貧しい人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである」を取り上げられた。

「心の貧しい人々」とは、自分が置かれた乏しい状況の中でも、反抗的にならず、謙遜で、素直に、神の恵みを受け入れる人々の感情や態度を表していると教皇は説明。

さらに、心の貧しい人々の「幸い」について、物質に対してと、神に対しての2つの側面を示された。

教皇は、心の貧しい人々は、物質面において清貧であり、本質を味わい、人と分かち合い、貪欲な消費に取り付かれることなく、物事の良い面を発見しながら、毎日を驚きをもって生きることができると指摘。

神に対しては、世界は祝福されたものであり、その根源は創造主である神にあると知り、賛美と感謝を捧げることができる人々であると話された。

心の貧しい人々とは、自分自身や物質的豊かさに頼ることなく、自分の意見に固執せず、他人の意見に尊重をもって耳を傾けることのできる人々であるとも説かれた。

わたしたちの共同体がより心の貧しい人々のものとなるならば、そこでは分裂や、対立、批判は影を潜めるだろうと述べた教皇は、愛と同様に、謙遜を、キリスト教共同体に必要な本質的な徳の一つとして強調された。

巡礼者への挨拶で、教皇はこの日記念された「世界ハンセン病の日」に言及。

現在患者数は減少傾向にあるものの、最も貧しい人々や疎外された人々を襲うこの病気を撲滅する努力と、患者に対する偏見と闘う必要を訴えられた。

教皇はハンセン病患者の治療と社会復帰に携わるすべての人々を励まし、祈りを約束された。

この日、バチカンの聖ペトロ広場には、ローマ教区の小教区や学校から、カトリックアクションに参加する子どもたちが集った。

「平和のキャラバン」と呼ばれる行進を行なった子どもたちに対し、教皇は平和な社会の構築への努力に感謝を述べられた。

代表の少年の言葉に続き、教皇の掛け声と共に、子どもたちは平和の象徴としての色とりどりの風船を空に飛ばした。








All the contents on this site are copyrighted ©.