サンタ・マルタ館早朝ミサ: 教皇「他人を裁く律法学者的メンタリタィーに打勝とう」

１月２０日サンタ・マルタ館での早朝ミサ中の説教で、教皇フランシスコはその日のミサ第一朗読聖パウロのヘブライ人への手紙からテーマをとり、イエス・キリストにおいて神がわたしたちと結ばれる新しい契約はわたしたちの心とメンタリティーを新たにし完全に変革すると語った。

「親愛なる兄弟姉妹の皆さん、神は見かけだけではなく根本から全てを新たにします。これを神がキリストにおいて実現される再創造と言います。この神の新たな契約にはいくつかの新しい特徴があります。.先ず第一に神の新しい律法は、外面的な行動を規律するだけではありません。心の中に入り込みわたしたちのメンタリティーそのものを変えます。新しい契約においてはメンタリティーの変革、心の改革、感性と行動に変革が行われます。すなわち全てのものの見方が完全に変わってしまうのです。ものの見方が変わるのです。

新しい契約はわたしたちの心を変え、新しい心で神の掟を見させます。イエスをいつも苦しませていた律法学者たちのことを考えてみてください。彼らは全てを律法どおりに実行していました。常に全てにおいてかれらこそ正統でした。しかし彼らのメンタリティーは神から遠くはなれたものでした。自分自身を中心とする利己主義的なメンタリティーでした。かれらの心はいつも他人を裁いていました。しかし神の新しい契約はわたしたちの心を根っこから変えます。ここでメンタリティーの変革か行われるのです。

神なる主は言われます。前進しなさいと。わたしたちの罪を赦すと約束し、もうそれを思い起こさないと言います。.まるで神は余り記憶力がないみたいです。神のやさしさ,それは罪を赦すとき,それをすっかり忘れてしまうということです。

神は忘れ去ります。なぜなら赦すからです。神は痛悔する心の前で、赦し、忘れます。神は言われます,わたしは赦す、もうその罪を忘れ去ると。しかしこれはまた神にもう罪を思い起こさせないこと、つまりわたしたちがもう決して罪を犯さないようにとの戒めでもあるのです。

新しい契約は心やメンタリティーだけではなく、わたし自身、わたしの生命をも完全に新しくします。こうしてわたしたちは罪を犯すことなく,罪から遠く生きるようになります。これこそが神の再創造です。このように神はわたしたち全てをまったく新たに創造なさるのです」。