2016-11-08 17:15:00

教皇「人身売買は人類に対する犯罪、共犯と無関心をなくそう」


教皇フランシスコは、11月7日、人身売買と搾取から女性や子どもたちを救うことを目的とする会合の参加者らとお会いになった。

「人身売買と搾取に反対するヨーロッパ女子修道会ネットワーク」は、このたびローマで第2回の会合を開催。欧州各国の女子修道会や宣教会の会員、そして一般信徒たちおよそ130人が参加し、人身売買の実態について話し合うと同時に、それぞれの活動経験を交換した。

教皇は参加者らへの挨拶で、人類への犯罪である人身売買をなくすために、行政、司法、社会事業の一層の協力を訴えられた。

「人身売買は全人類にとって最も痛ましい傷の一つ」と教皇は強調。この新しい形の奴隷制は、多くの人々から神の贈り物である人間の尊厳を奪い去るものであり、それはまさしく人類に対する犯罪であると話された。

そして、これまで人身売買の現状の深刻さを知らせる上で多くの努力がなされたが、世論に訴え、国や社会のより有効な協力を得るレベルに達するには、さらなる取り組みが必要と述べられた。

人身売買に対する世論の関心の向上と、そのための教育と協力を阻んでいるものは、経済的関心と犯罪網が暗躍するこの現象に背を向けている、人々の無関心とある種の共犯関係であると教皇は指摘。

こうした中で、この問題への社会的認識を喚起し、女性や子どもたちをはじめとする人身売買の被害者への支援とその社会復帰に取り組む関係者の努力と、これらの活動を通した福音の証しに感謝を述べられた。

教皇は、人間の尊厳を守るために犠牲者らに寄り添う、修道女らの長きにわたる静かな奉仕に励ましを与えられた。

 








All the contents on this site are copyrighted ©.