今年8月24日、イタリア中部を襲った地震は、ラツィオ、マルケ、ウンブリア、アブルッツォ各州の山間部で深刻な被害を記録、多くの人が犠牲となった。
教皇は早朝から開始されたこの被災地訪問で、まず最初に236人もの犠牲者を出したラツィオ州・アマトリーチェを訪問。
次いで、ボルボーナ(同州)では、医療施設に入院したお年寄りの被災者たちの声に耳を傾け、昼食を共にされた。
午後、教皇は、チッタレアーレ(同州)の消防・救急隊の基地を経由し、アックーモリ(同州)へ。同町では11人が地震の犠牲となり、多くの建物が倒壊・半壊した。
教皇は、町長をはじめ、現地の被災者に勇気付けの言葉をかけられ、上部が崩れ落ちた聖フランシスコ教会の前で祈りを捧げられた。
アックーモリからマルケ州に入られた教皇は、ペスカーラ・デル・トロントを訪問。教皇は道中、何度か車を止め、住民らと言葉を交わされた。
アルクアータ・デル・トロント(同州)では、教皇はおよそ100人の被災者に挨拶され、共にアベ・マリアの祈りを唱えられた。また、テント村に仮設された学校を訪れた。
地震で55人の犠牲者を出した同町で、教皇は「皆さんの悲しみと苦しみを思い、今日、皆さんのもとに来たいと思いました。勇気を出して、前に進みましょう。前進、前進です。時は流れ、皆さんは前に進むことができるでしょう。わたしは皆さんの近くに、皆さんと共にいます」と話し、犠牲者と住民のために祈られた。
最後に教皇は、ウンブリア州のサン・ペッレグリーノ・ディ・ノルチャに向かわれた。
ここで教皇は、最も被害が大きかった地帯に近づかれ、鐘楼が失われた聖ペッレグリーノ教会の前で祈られた。
集った住民たちに、警察のマイクを借りて挨拶した教皇は、「この悲しみの時に、わたしは皆さんに固く寄添います。そして、神が皆さんに前進する力を与えてくださるように祈りたいと思います」と述べ、皆を祈りに招かれた。
こうして多くの被災した市町村を見舞った教皇は、同日夕方、バチカンに戻られた。
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