2016-09-22 13:36:00

「真理を愛し、人間の尊厳を尊重する姿勢を」教皇、イタリアのジャーナリストらに


教皇フランシスコは、9月22日、イタリアのジャーナリストたちに挨拶をおくられた。

この日、バチカン宮殿のクレメンスの間には、イタリア・ジャーナリスト連盟の評議会メンバーら、およそ400人が集った。

参加者への挨拶で教皇は、ジャーナリズムとは社会に多大な影響を与える数少ない職業の一つであると指摘。

ジャーナリストは、ある意味で歴史の最初の一行を書く人々であり、その役割の重要性と責任は大きいと話された。

また、ジャーナリストはその職務において、自由で多様性ある社会を実現するための大黒柱でもあると述べながら、教皇はこのような重要性を持つジャーナリストたちの仕事と現実を、あらためて考えるよう招かれた。

教皇はジャーナリストに必要な要素として「真理を愛する者」であることを挙げられた。

真理を愛するとは、真理を示すだけでなく、その真理を生き、証しすることであると教皇は述べ、それは信仰を持つか、持たないかの問題ではなく、自分と他人に対して正直でいられるかということであると強調。

「コミュニケーション」の中心は「リレーション(関係)」であり、不誠実さの上にはジャーナリズムはもとより、どのような関係も長続きすることはできないと説かれた。

また「プロフェッショナル性を生きる」ことをジャーナリストたちに期待される教皇は、経済的・政治的、その他様々な利害に押しつぶされることなく、人間の社会的側面を成長させ、真の市民性を育むために、真理を追求する努力を続けて欲しいと話された。

教皇はさらに、「人間の尊厳の尊重」を報道関係者たちに願われ、悪を糾弾することは合法的かつ必要なことであるが、一方で、不当に名誉を傷つけられた人は一生それを背負うことになると指摘。報道は常に人間の尊厳を尊重したものでなくてはならず、それを個人や民族を傷つけるための武器とすることがないようにと注意を促された。

ジャーナリズムが、共通善を構築し、和解を促し、衝突を遠ざけ、分裂を収め、出会いの文化を推進する道具となるよう、教皇は報道関係者を励まされた。

 

 








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