2015-11-28 16:41:00

教皇、ウガンダの青少年に励まし「イエスは壁を地平線に変える」


教皇フランシスコは、11月28日、訪問先のウガンダで若者たちとの集いを持たれた。

首都カンパラ・コロロ地区の空港跡で行われたこの集会には、ウガンダ全土の教区から若い信者たちが多数参加した。

教皇の前で、代表の若者2人が自分たちの経験を語った。生まれた時からエイズに感染している女性と、子どもの頃、武装勢力に誘拐され、少年兵士となることを強要されたが、逃亡し助かった経験を持つ男性の話に、深く耳を傾けられた教皇は、用意された原稿を使わず、スペイン語で通訳を介しながら直接会衆に語られた。

教皇は、2人の若者の話を大きな苦しみを感じながら聞いたと述べられた。また、2人の話を聞きながら、「ネガティブな体験は、人生の何かに役立つだろうか」と自問し、「役立つことができる」との答えを得たとも話された。

「自分の人生には未来が無い、人生が自分の前に立ちはだかる壁のように思われることがあっても、イエスの力によって、壁を未来に開く地平線に、失望と苦しみを希望に変えることができます」

「イエスは、歴史上、最もネガティブな体験に苦しみました。しかし、イエスは神の力をもって、復活されました。イエスはそれをネガティブな体験に苦しむわたしたち一人ひとりの中でも行ってくださいます。なぜなら、イエスは主だからです」

エイズに冒されながらも信仰をもって強く生きる女性の体験を前に、教皇はこのように話された。

また、武装勢力に拉致されながらも、イエスを信じ、危険を冒して逃亡した男性の勇気を教皇は称えると共に、拷問され命を落とした男性の友人たちを悼まれた。

「男性の友人たちのように、肉体的な死というものを、聖カロロ・ルワンガやウガンダの殉教者たちは体験しました。しかし、この死の彼方には命があります。ネガティブをポジティブに変えることができるなら、それは勝利者といえるでしょう。しかし、それはイエスの恵みを通してのみ可能なのです」

「皆さんはこれを確信しますか?人生の辛い体験をポジティブなことに変えられますか?憎しみを愛に変えられますか?戦争を平和に変える努力ができますか?」

「皆さんは殉教者たちの民です。それゆえに皆さんは信仰と命を持っています。これほどにも美しい信仰と命、これを『アフリカの真珠』と呼ぶのです」

教皇はこうしてウガンダの青少年に力強い励ましをおくられた。

 








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