2015-11-27 14:52:00

「収賄は心と祖国を破壊する」教皇、ケニアの若者たちに


アフリカを訪問している教皇フランシスコは、11月27日、ケニアの青少年たちと交流された。

教皇との出会いが行われたナイロビのカサラニ・スタジアムは若者たちで埋まり、会場は活気であふれた。

青年たちの代表の言葉に耳を傾けられた教皇は、原稿を用いず、ゆっくりと誠実に参加者らに話しかけられた。

この中で教皇は若者たちの質問に答える形で、自己破壊や、収賄など、いくつかのテーマをめぐり講話された。

なぜ世の中には分裂や闘争、戦争や過激主義、若者の自己破壊があるのかという問いに対し、教皇は聖書の最初の部分にも、神が行われたすべての素晴らしい創造の後で、兄カインが弟アベルに行なった兄弟殺しが記されていることを指摘。悪が人間を破壊や、分裂、部族主義、収賄、薬物中毒などに導くと話された。

人間が人間としての最良のものを失わないためには、「祈り」が必要と教皇は述べ、祈りを忘れた時、人は自分の存在を万能と思い、多くの悲劇を前に神に助けを求める必要を感じなくなると説かれた。

人生には多くの困難がつきものだが、その困難をどう見るかが重要であり、困難を人生の障害、自分を破壊するものと感じるか、それを真のチャンスと捉えるか、それを選ぶのはあなたであると教皇は話された。

わたしたちは天に暮らしているのではなく、地上に生きている、地上には単なる困難だけでなく、悪への誘惑もあると述べつつ、教皇はその困難に負けたままでいたいのか、打ち勝ちたいのか、自分の道をしっかり見極めるよう呼びかけられた。

また、皆が贈収賄をしているならば、それを正当化してもいいのかという問いに対して、教皇はあらゆる収賄・腐敗はわたしたちの心を、個人の人間性を、祖国を破壊すると述べ、収賄という「砂糖」の味を決して覚えてはならないと警告された。

教皇は、収賄を自分の心、生活、祖国から排したいと思うならば、あなたが今すぐここでそれを始めなくてはならない、あなたが始めなければ、近くにいる人たちも始めないと強調。

収賄はわたしたちから喜びを奪い、平和をも奪う、腐敗した人は平和に生きることは無いだろうと話された。

こうしてケニアの訪問を終えられた教皇は、次の訪問国、ウガンダに向かわれた。

 

 








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