2015-07-12 13:43:00

パラグアイ:カアクペの聖母巡礼聖堂で教皇ミサ


パラグアイを訪れている教皇フランシスコは、7月11日、カアクペの聖母巡礼聖堂でミサを捧げられた。

パラグアイ訪問2日目午前、ミサの前に、教皇はアスンシオン市内の小児病院を訪問。診療科や、集中治療室、入院病棟をまわりながら、入院中の子どもたちや付き添いの家族らを励まされた。

関係者との集いで、教皇は、謙虚で自然であるために、子どもたちからその信頼や喜びなど、多くを学ばなくてはならないと述べる一方、両親たちの苦悩と喜びに思いを寄せながら、「子どもたちへの一番の薬は、皆さんの優しさ、皆さんがそばにいることです」と話された。

教皇ミサの会場となった、アスンシオン東南のカアクペの聖母巡礼聖堂は、パラグアイのカトリック信者にとって最も重要な巡礼地である。17世紀、一人のキリスト教徒の先住民が、危険に会った時、大きな木の幹の裏に隠れ、聖母に祈ることで難を逃れたことを感謝し、その木の一部をとって小さな聖母像を彫り、この地に礼拝堂を建てたことがその起源とされる。

到着された教皇は、まず聖堂内に入り、聖母像を安置した祭壇前で沈黙の祈りを捧げられた。

続いて、教皇は巡礼聖堂一帯を埋め尽くす信者たちと共に、無原罪の聖母に捧げるミサをとり行われた。ミサ中の信徒による祈りは、スペイン語とグアラニー語で行われた。

説教で教皇は、イエスの馬小屋での誕生から、エジプトへの逃避、そしてイエスの十字架上での死に至るまで、聖母マリアが体験した数々の試練を思い起こしながら、「多くの困難の中で、神に耳を傾け、生きることを学んでいった母」としてのその姿を示された。

マリアの人生は、いかなる困難、時には神がそこにはいないように思われる困難においても、決して失望させない神、ご自分の民を決して見捨てることのない神を証しするものであったと話された。

カアクペの聖母巡礼聖堂がパラグアイの人々の歴史を大切に刻んできたように、マリアは、どのような難しい時にあっても、常にその子らのかたわらにいると教皇は強調。

聖母は、わたしたちの病院に、学校に、家に、職場に、そして日常の歩みの中に、常に一緒に留まり、家の食卓においても、そして祖国の形成においても、その控えめで静かな存在をもって、わたしたちを見守っていると説かれた。

マリアのように、パラグアイの女性や母たちも歴史の中で非常に困難な状況を生き、希望のないところに希望を持ち、信じることを諦めなかったと述べた教皇は、戦争で破壊された国を立て直し、マリアと共に生活、信仰、人民の尊厳を再び築き上げた、その勇気と献身を栄光あるものとして讃えられた。

聖ヨハネ・パウロ2世が、1988年、この巡礼聖堂を訪問した際と同様に、教皇フランシスコもまた、パラグアイをカアクペの聖母の保護に託して祈られた。








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