2015-04-11 17:57:00

いつくしみの特別聖年、教皇フランシスコによる勅書の概要


4月11日、教皇フランシスコが公布された「いつくしみの特別聖年」布告の勅書は、全25章からなる。

その内容は、主に3つの部分に分けられる。最初の部分で教皇は聖年の開催方法、意義、モットーを紹介、続いてこの聖年を実り多く生きるための具体的な態度を助言し、最後に聖年を生き方を変える機会とするよう様々な呼びかけを行なっている。

この特別聖年が今年12月8日の無原罪の聖母の大祝日に始まることについて、教皇は、マリアの無原罪の御宿りを、人類を悪の力の中に取り残すことのない神の愛のしるしとして示すと共に、この日が第2バチカン公会議の閉会から50周年にあたることを指摘されている。

聖ペトロ大聖堂での聖年の扉が開けられることに続き、12月13日(日)に、ラテランの聖ヨハネ大聖堂で、そして続いて城壁外の聖パウロ大聖堂、聖マリア大聖堂でも同様に聖年の扉が開門すると教皇は説明。

一方、聖年は、2016年11月20日、王であるキリストの大祝日に、聖年の扉を閉じることで終了する。教皇は、閉幕にあたり、この聖年の恵みをくださった神に感謝を捧げながら、全人類とすべての天地をキリストの統治に託したいとしている。

教皇は、地方教会や巡礼聖堂においても、聖年開催期間中、同じように「いつくしみの扉」を開き、全教会との交わりのしるしとして、地方レベルでも聖年を祝うようにと定められた。

神のいつくしみは永遠と教皇は述べながら、このいつくしみは神だけの態度ではなく、わたしたちもまたいつくしみを生きるように招かれていると強調。

そして、「御父のように、いつくしみ深く」とこの聖年のモットーを掲げられた。

聖年をより有意義に過ごすために、教皇はいくつかのことを勧められている。それらは、巡礼を行なうこと、人を裁かず、赦し、与えること、社会において疎外された弱い人々に心を開くこと、精神的・物質的ないつくしみの業を行なうことなどである。

教皇は聴罪司祭らに対し、いつくしみ深い御父の真のしるしになるようにと願うと共に、聖年の特徴である免償は、わたしたちの罪に対する神の赦しは果てしないことを表すものと述べている。

この聖年を、生き方を変える機会として示しながら、教皇は犯罪組織に関わる人々、汚職に関係する人々に回心を呼びかけている。

さらに、教皇はこの聖年に諸宗教対話が深まることを期待されている。

この勅書を締めくくるにあたり、教皇はいつくしみの母であるマリアと、神のいつくしみを深く生きた聖ファウスティーナ・コヴァルスカ修道女を心に留めながら、人々に心の扉を開け続ける神に驚きを感じて欲しいと信者たちに願われている。

 








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