2015-01-30 18:19:00

水曜一般謁見:教皇、父親不在の現代社会に警告


1月28日水曜日、続く冬の悪天候にも関わらず恒例水曜日の教皇一般謁見のために世界各国からこの日も大勢の巡礼者たちがバチカンを訪れた。

 

この日の一般謁見はパウロ6世謁見ホールにて行われ、教皇はカテケシス(教会の教えの解説)において父親不在の現代社会について触れながら、若者たちの教育、健全な成長のために神の父性に準じた父親像が家庭においても社会においても不可欠なことを次のように語られた。

 

 

 

「親愛なる兄弟姉妹の皆さん

 

家庭についてのカテケシスを今日も続けたいと思います。

今日は特に父親の尊厳とその役割について考察いたしましょう。イエスは神をわたしたちの父と呼ぶよう教えることによって、社会生活において基本的な父親という存在に新たな深みと大きな豊かさを持つ意義を与えました。しかしながら残念なことに現代社会においてわたしたちはしばしば父性の危機を感じます。かつての権威主義に満ちた圧迫的とも思われた父親の姿から、今日では弱々しい不確かで混乱した父親の役割とその姿に遭遇します。

今日、社会において父親の「不在」が問われます。しかしながら子供たちの成長と教育において責任ある父親の存在は善き模範と善き指導のためにどうしても不可欠です。父親の姿なしにその成長と発達の重要なデリケートな時期にある若い世代は「孤児になった、見捨てられた」と感じます。社会そのものも若者たちを理想も価値観も希望もまた仕事や精神的な成長に対する可能性もなしに放り出し、孤児のように見放してはならないという重要な責任を抱えています。

イエスはわたしたちを孤児とはしないと約束なさいました。 (cf. Jn 14:18)

 

私たちは主イエスに、父親に対するわたしたちの認識と評価を新たにし深めてくださるよう、また家庭や教会そして世界に素晴らしい父親たちを沢山起こして下さるようと真剣に祈り願いましょう」。

 








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