2014-12-23 16:16:27

中東のキリスト教徒たちに励ましと祈り、教皇の書簡


教皇フランシスコは、23日、中東のキリスト教徒に向けて書簡を発表された。

この書簡で、教皇は降誕祭を困難や苦しみの中で迎える中東の多くの信者たちに寄添いながら、信仰を励まし、祈りと支援を約束されている。

教皇は、中東地域の人々の苦しみの原因となっている、過去から続き、現在さらに激しさを増している様々な闘争に言及。特に、人間をあらゆる方法で搾取し、卑劣な形で扱う最近のテロ組織の拡大に深い憂慮を表された。

これらのテロや暴力が、使徒時代からキリスト教徒たちが存在していた土地から信者たちを突然追いたて、さらには少数派の他の宗教や民族をも迫害していると教皇は述べ、こうした状況に置かれた子どもや母親、お年寄りたち、避難民となり、飢えに苦しみ、家を失い、冬の寒さに耐えなければならない人々に思いをはせられた。

神に向かって上げられる人々の苦しみの叫びは、祈りやあらゆる形におけるわたしたちの支援をも促していると記した教皇は、中東の信者たちにご自身と教会全体の精神的一致と連帯を表明された。

教皇は、主に祝福された地で勇気をもってイエスを証しする中東のキリスト教徒たちに、「わたしたちの慰めと希望はキリスト御自身です」と強調。どんな困難や苦しみ、迫害の中にあっても、ぶどうの木の枝のようにしっかりとキリストにつながり、この試練を通して信仰をより強めてほしいと励まされた。

憎悪と闘争のただ中で、カトリック信者の共同体が兄弟愛のもとにあること、また東方教会や他のキリスト教会とも友好と協力の関係にあることを教皇は喜ばれた。

同時に、カトリック共同体のユダヤ教やイスラム教など他の宗教との協力を築く努力を称賛。宗教間の対話は、状況が困難になればなるほど必要を増し、その他に道はない、開かれた対話は、すべての宗教の信者に原理主義に陥らないよう助けてくれると指摘された。

教皇は、中東のカトリック教会の聖職者、修道者たちに感謝を述べると共に、若者たちには「キリスト者であることを怖れたり、恥じたりしてはいけません」と励まし、お年寄りには「皆さんは、民の記憶であり、また新しい世代の成長の種です」と尊敬を表された。

困難な状況にある中東のキリスト教徒や他の少数派の宗教・民族に対する国際社会の関心を教皇は喚起され、交渉と外交活動による平和構築を呼びかけると共に、武器の売買を厳しく非難された。

教皇は中東のキリスト者らに「皆さんは決して一人ぼっちではない」と述べ、ご自身の毎日の祈りを約束された。








All the contents on this site are copyrighted ©.