2014-10-28 18:33:29

「福音のもとに貧しい人々に奉仕を」教皇、民間運動関係者に


教皇フランシスコは、28日、世界の民間運動関係者とお会いになった。

ローマでは、27日より教皇庁正義と平和評議会の主催のもと、不定期労働者や、インフォーマルセクター労働者、移民、先住民族、小作農業者、都市周辺の貧困地域住民らの生活を向上させるための様々な民間運動に携わる人々の国際集会が開かれた。

ブエノスアイレス大司教時代にも貧しい人々の司牧に熱心であった教皇と、民間運動関係者らとの出会いは、自然で活発な雰囲気のもとに行なわれた。

参加者への挨拶で教皇は、民主主義を実現し、飢えと戦争をなくし、貧しく疎外された人々をはじめ、すべての人に尊厳を保証することの大切さを説かれた。

土地・家・仕事を人々の「聖なる権利」として掲げられた教皇は、「こういうことを言うと、教皇は共産主義者ではないかと思う人がいるかもしれませんが、それは貧しい人々への愛が福音の中心であることがわかっていないからです」「これは教会の社会教説です」と強調。

多くの人々が飢えに苦しむ中、食料価格が投機目的で操作されていることを非難されると共に、農業に従事する家族の尊厳を守ることの重要性を示された。

また、教皇は、都市の華やかな発展の陰で、貧しく苦しむ人々が見棄てられている状況にも言及。すべての人が認められる都市づくりを願われた。

さらに、若い人をはじめとする多くの失業者の存在を憂慮された教皇は、人間より利益を優先する経済構造、人を消費物のように扱う「切捨ての文化」に警告を発せられた。

「世界は父なる神を忘れ、神を脇に押しやることで、孤児となりました」と教皇は述べながら、キリスト者はイエスの山上の垂訓に代表される福音の精神のもと、「出会いの文化」をもってすべての差別をなくしていくように、いっそうの努力を呼びかけられた。








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