2013-10-11 17:12:03

教皇、ローマのユダヤ教共同体使節と会見


教皇フランシスコは、11日、ローマのユダヤ教共同体の使節を迎えられた。

1943年10月16日、第二次世界大戦下のローマで、ユダヤ教徒の市民がナチの兵士らに連行された事件から今年で70年目にあたる。この追憶の日を前に、主席ラビ、リカルド・ディ・セーニ師をはじめとする使節はバチカンを訪れ、教皇との出会いを持った。

教皇は使節への挨拶で、ローマにおけるユダヤ教共同体とカトリック教会間の長い歴史を思い起こされた。

これらの歴史はしばしば無理解や真の不正義をも体験してきたと、教皇は困難な時代を直視しつつ、一方で、特に第2バチカン公会議以降、両者の関係が大きく進展したことは、今後の対話と交流を勇気付けるものと、友好の深まりに期待を表された。

教皇は、70年前ローマのユダヤ教共同体を襲った悲劇を思い、多くの無実の犠牲者のために祈ると同時に、ローマや全世界でこのような出来事が二度と繰り返されることがないよう、また、人々の心と生活から不寛容や反ユダヤ主義が追放されるよう、わたしたちは常に留意しなくてはならないと話された。

また教皇は、戦時下の体験は、わたしたちに共に歩むことの大切さをも教えたと述べ、戦争の闇においても当時のキリスト教共同体が教皇バシリカはもとより修道院や教会をユダヤ教徒に開き、その時正しいと思われたこと、すなわちそれぞれができる方法で兄弟たちに手を差し伸べ、危険に面した人々を守ったことをこの機会に思い出したいと述べられた。

こうしたことからも、教皇は、ユダヤ教とカトリックが神学的な対話だけでなく、まさに生きた日常の対話から、出会いの文化と真の関係を築いていくことを希望された。

ブエノスアイレス大司教時代、ユダヤ教共同体と友好の絆を体験できたことは神の恵みであったと述べた教皇は、ローマにおいても相互の関係を深めるために貢献したいと話された。








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