2013-09-24 18:52:23

「イエスに信頼し、イエスと共に行きなさい」教皇、サルデーニャの若者たちに


教皇フランシスコは、22日午後、訪問先イタリア・サルデーニャで、若者たちとの出会いを持たれた。

教皇の集いが行われたカリアリ中心部にはおよそ10万人が詰め掛けた。青い海を背景にした広場で、教皇は若者たちと活気あふれる交流を行われた。

この出会いでは、若者たちの代表が、経済危機・就職難など将来への不安、青少年の教会離れ、世俗化する社会でどのように福音を受け入れ伝えるかなど、自分たちの考えや疑問を率直に教皇に伝えた。

これに対し教皇は、イエスがガリラヤ湖畔で漁師シモン・ペトロとアンドレア、ヤコブ、ヨハネを弟子にした場面を観想するよう若者たちに招いた。

まったくの不漁であった夜を過ごした後、朝すでに舟を岸に上げて網を洗っていたシモン・ペトロに、イエスは「沖に漕ぎ出し、網を降ろしなさい」と声をかけるが、シモンは「先生、夜通し苦労しましたが、何も取れませんでした」と答える。

教皇は、シモンのようなこの試練と失望の体験は若い皆さんには誰でもあるでしょうと話された。

では、現実を前に悲観や不信に打ち勝つにはどうしたらよいのか、教皇はその答えをシモン・ペトロの続く次の言葉の中に示された。

「しかし、お言葉ですから、網を降ろして見ましょう」。このペトロの言葉、イエスに信頼する態度が最も重要であると説きながら、教皇は、すべてが止まり滞っているように思われる時こそ、イエスに信頼し、再び舟に乗り、網を降ろすよう、イエスに自分を明け渡すことで、人生と希望の新たな地平を開くよう、若者たちに勧められた。

イエスに信頼するということにおいて、教皇はご自分の経験を語られた。教皇はご自分が17歳の時、イエスからの召命を心に受けとったその日から、昨日でちょうど60年目を迎えたことを紹介。これらの年月の中には喜びや試練があったが、その道のりは主の後ろを歩き、隣を歩き、常に主と共にあったと振り返られた。

「(この道をたどることにおいて)わたしは後悔したことは一度もありません。前進できたのは、わたしが強かったからではありません。闇や罪や弱さや失敗の中でも、常にイエスを見つめ、イエスに信頼したからです。イエスはわたしを一人にすることはありませんでした」と教皇は話された。

「希望を持たない若者は、若者ではありません。それは早く年老いてしまった人です。希望は若さの一部だからです」と、教皇は希望の大切さを説かれると共に、「嘆いたり、投げやりになったり、死の慰めを買ったりしてはいけません。イエスと共に行きなさい。イエスは失望させることがありません」と、青少年に大きな励ましをおくられた。








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