広島原爆忌：世界平和記念聖堂でミサ、教皇庁からタークソン枢機卿

広島の68回目の原爆忌にあたり、原爆と戦争犠牲者の永遠の安息を祈り、世界の平和を希求するミサが、５日、広島の世界平和記念聖堂でとり行われた。

ミサに参加した教皇庁正義と平和評議会・議長ピーター・タークソン枢機卿は式中の言葉で、人間の残酷さを表す十字架上の受難の傷をそのままに、弟子たちの前に現れ、「あなたがたに平和があるように」と平和の挨拶を与える復活のキリストの姿を見つめるよう呼びかけた。

同枢機卿は、この復活の主の栄光の姿に、暴力を平和へと変容し、赦しと和解に招くキリストのメッセージを指摘。主の教えの光のもとに歩み、和解と平和の働き手となるよう、信者らを励ました。

タークソン枢機卿の日本訪問は、カトリック日本司教協議会の平和旬間（８月６日～15日まで）を機会としたもの。同枢機卿は広島原爆忌当日６日には宗教者による平和の祈りにも参加した。

７日より９日までタークソン枢機卿は長崎を訪れ、世界平和のための対話を目的とした諸宗教関係者との集いや、長崎大司教区主催の平和祈願祭に参加する。