2013-05-31 19:29:30

コルプス・ドミニ:教皇によるミサと聖体行列


カトリック教会の典礼暦は、30日、「キリストの聖体」(コルプス・ドミニ)の大祝日を記念した。

教皇フランシスコは、「コルプス・ドミニ」の日の伝統行事として、ミサと聖体行列、聖体降福式をとり行われた。

「キリストの聖体」の祝日は、「パンとぶどう酒の形態のもとに復活して今も生きるイエス・キリストの現存」を称え、「聖体拝領において信者の霊的食物として与えられるキリストの御体と御血」を賛美する日。本来、三位一体の主日(聖霊降臨後第1の主日)直後の木曜日に記念されるこの祝日は、日本をはじめ多くの国では、同週の日曜日に行われる。

夕方、ローマの司教座聖堂であるラテランの聖ヨハネ大聖堂(サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ)前の広場で祝われた教皇ミサには、多くの信者たちが熱心に参加した。

教皇は説教で、ミサ中朗読されたルカ福音書のパンの奇跡のエピソード(ルカ9,11b-17)を取り上げられた。

イエスは、彼の後を追って人里離れた場所に来た群衆に食べ物を与えるよう、弟子たちに言う。しかし弟子たちの答えは、群衆を解散させ、各自が食べ物を探せばよいというものであった。

教皇は、この弟子たちのように、わたしたちキリスト者も、他人の必要を自分が負うことを欲せず、「神があなたを助けてくださるように」と、困窮する人たちを突き放してしまう誘惑に陥ることがあると指摘された。

これに対しイエスが弟子たちに提案したことは、そこにある5つのパンと2匹の魚を5千人の群集に分け与えるようにという驚くべきものであった。

今日、わたしたちはイエスの十字架の犠牲を再現する食卓に招かれていると述べた教皇は、イエスのみ言葉を聞き、その御からだと御血によって養われることによって、わたしたちは群集から共同体となり、無名の集まりから交わりの関係となると強調。

そして、聖体は、わたしたちが個人主義から抜け出し、イエスへの信仰を共に生きるための、交わりの秘跡なのであると説かれた。

また、教皇は、わたしたちが聖体に接する時、単なる無名の一個人としてそれを受けるのか、あるいはすべての兄弟姉妹と同じ食卓を共にするという真の一致を生きているのか、それを問いたださなければならないとも話された。

「あなたがたが彼らに食べ物を与えなさい」というイエスの言葉を胸にとめるよう招かれた教皇は、自分が持っているわずかなものを分け合うこと、それが連帯であり、こうしてわたしたちの人生はより実り多いものになると、皆に呼びかけられた。

続いて行われた聖体行列では、天蓋の下に聖体顕示台を据え、花で飾った特別車の上で、2人の助祭が聖体の礼拝を続ける中、人々はその車を囲むように、聖マリア大聖堂(サンタ・マリア・マッジョーレ)までの道のりを歩いた。

行列は十字架を先頭に、伝統の衣装に身を包んでのぼりを掲げた信心会の人々、修道者、神学生、司祭、助祭、司教、枢機卿、さらに今年初聖体を控えた子どもたちが続いた。これらの人に守られるように聖体はゆっくりと車で進み、教皇とミサ奉仕者、ローマ教区の信者たちは、聖体を拝するように、車の後を歩んだ。

聖歌を合唱しながら、ろうそくを手に、光の列となってメルラーナ街道を上り切った参加者らは、聖マリア大聖堂に到着。ここで、コルプス・ドミニの一連の儀式を締めくくる、聖体降福式が行われた。

聖体の賛歌「タントゥム・エルゴ」が皆によって歌われた後、教皇は聖体顕示台を掲げ、大聖堂前を埋め尽くした会衆を祝福された。








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