2013-02-25 19:04:46

コンクラーベ開始の繰り上げが枢機卿団の任意で可能に、教皇の自発教令で


コンクラーベの規則にいくつかの改定を加える、教皇ベネディクト16世の自発教令が、25日、発布された。

ベネディクト16世が自発教令の形で発表した使徒的書簡「ノルマス・ノンヌラス ローマ教皇選挙のいくつかの規則の変更について」は、「ローマ教皇選挙のよりよい遂行を保証する」ことを目的としたもの。

この教令は、使徒座空位期間とコンクラーベをめぐる規則を記した使徒憲章「ウニベルシ・ドミニチ・グレジス」のいくつかの項目のより正確な解釈と実施を促す内容となっている。

同教令によって改定された部分は15の条項にわたる。

その中でも特に注目される点としては、有効な教皇選挙のためには、その場に出席し投票権を持つ枢機卿たちの、少なくとも3分の2以上の票が、常に必要となること。

これまでは、上記使徒憲章に記された方法で、指定のサイクルをもって投票が繰り返された後も教皇が選ばれない場合は、カメルレンゴの呼びかけで、枢機卿たちは今後の選挙方法について意見を言い、絶対多数によって決められた方法で、前回の投票で多数を得た2人の候補者に絞った決選投票を行なうことができた。

ベネディクト16世による改定で、この決選投票が行なわれる場合も、有効な選出のためには、投票した枢機卿数の3分の2以上の票が必要となった。この場合、候補となった2名の枢機卿は投票権を持たない。

また、選挙権のある枢機卿はいかなる理由や口実によっても選挙から除外されることはない。ただし、病気や怪我などの重大な理由の場合と、決選投票の対象者となった場合は別である。

今回の改定で、コンクラーベ開始前の15日の待機期間は、そのまま確認された。ただし、枢機卿団は、選挙権を持つすべての枢機卿が揃った場合、コンクラーベの開始を早めることができるようになった。

コンクラーベの開始は、重大な理由のある場合、延期できる。しかし、空位期間から最大20日経過した時は、選挙権のあるすべての枢機卿は、選挙に着手する義務がある。

このほか、ベネディクト16世の今回の教令は、コンクラーベに参加する枢機卿を、儀式と作業の上で補佐する人々を数名増やしている。

コンクラーベ開始前のミサについても、これまでは選挙権のある枢機卿によってとり行われていたが、今回からは全枢機卿が参加することになった。

コンクラーベの内容に関する秘密厳守の義務もより強化されている。


バチカン広報局長フェデリコ・ロンバルディ神父は、従って、コンクラーベ開始の日程を決定するのは枢機卿団であると強調。

そして、「3月1日以前に枢機卿たちが集うことはできないため、3月前にコンクラーベの日程が決定されることはあり得ない」、また、「まず枢機卿総会が召集されなければならず、しかも、その総会の初日でこうしたことが決定するとは限らない。公式決定を得るには、3月初頭の数日を待たなければならないだろう」と述べた。

いずれにせよ、コンクラーベ開始前には、選挙権を持つすべての枢機卿の到着を待たなければならない。参加できない枢機卿は、参加を不可能にする健康上の理由、あるいは他の重大な理由を公式に通達しなければならない。








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