2013-02-12 19:05:20

教皇引退:「病気ではなく高齢が理由」バチカン報道官


ベネディクト16世が教皇職からの引退を表明した翌日、12日、バチカン広報局長フェデリコ・ロンバルディ神父は、教皇はお元気で、大変落ち着いておられ、退位の決断は病気ではなく、高齢による体力の低下を理由とするものと述べた。

この日の記者発表でのロンバルディ神父の主な発言は以下のとおり。

「教皇は最近、心臓ペースメーカーの電池交換を受けられたが、これは通常の処置であり、これが教皇の引退に影響したとは思われない。」

「ベネディクト16世の在位の最終日となる2月28日までの行事は、イタリア司教団の定期訪問、ルーマニアとグアテマラ大統領との会見、日曜正午の祈りや一般謁見を含めて、すべて予定通り行なわれる。教皇の最後の一般謁見は27日に予定されている。」

「13日の『灰の水曜日』の儀式は、通常アヴェンティーノの聖サビーナ教会で行われるが、今回は現教皇の最後の大きな宗教行事として、多くの枢機卿や信者の参加が予測されるため、バチカンの聖ペトロ大聖堂でとり行われる。」

「教皇の信仰をめぐる回勅は、おそらく発表されないだろう。」

「オッセルバトーレ・ロマーノ紙が記すように、教皇のキューバとメキシコへの司牧訪問が疲労の原因と言われているが、これは引退の決意を固める段階での一つのきっかけではあったが、この訪問そのものが引退の決定的な理由となったわけではない。」

「バチカン庭園の中の観想修道院の建物に移ることを決められたのはベネディクト16世ご自身である。観想修道会の修道女たちが生活していたこの建物は昨年末から改修工事が行なわれている。」

「バチカンの中に2人の教皇が住むことは問題になるとは考えられていない。ベネディクト16世は極めて自分に厳しい方であり、後継の教皇に困難を与えるような干渉は考えられない。後継者に問題を与えるどころか、むしろ、祈りと愛をもって次期教皇を支え、後継者の仕事の大変さを世界の誰よりも理解するだろう。」

「教皇は、役職に就くことなく、祈り、研究、観想、執筆の、目立たない生活を送られるだろう。これは教皇ご自身が決められることである。」

「教皇は2月28日の20時、すなわち教皇が通常祈りと休息に入られる時間に教皇職を停止される。この教皇職の最終日まで通常通りに生活される。」

「ベネディクト16世は新しい教皇の選挙に関わったり、コンクラーベに参加することはない。」

教皇の引退後の肩書きについては、懸案中の事項としてこの日は言及されなかった。

同様に、教皇の指輪をはじめ、教皇の権能に結びつく物品の法的処置など、今後決定されるべき多くの事項については、後日、随時発表される予定。








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