2013-01-09 18:10:52

「世界病者の日」に向け教皇メッセージ、善きサマリア人となろう


2月に記念される「世界病者の日」に向けて、教皇ベネディクト16世のメッセージが発表された。

カトリック教会の「世界病者の日」は、病者の保護者であるルルドの聖母の日、2月11日に毎年記念される。この日は、病者がふさわしい援助を受けられるように、また、苦しむ人々が自ら苦しみの意味を受けとめていくための精神的助けを得られるように、カトリック医療機関をはじめ、社会一般に訴えていくことをその目的としている。

2013年度のテーマは、イエスの「善きサマリア人のたとえ」の中の言葉、「行って、あなたも同じようにしなさい」(ルカ10, 37)。

今年はドイツのアルトエッティング聖母巡礼聖堂で「世界病者の日」のミサがとり行われ、教皇特使として保健従事者評議会議長ジグムント・ジモフスキ大司教が出席する。

教皇は全5章からなるメッセージで、病気や困難にある人々への慈しみの業を通して、善きサマリア人となるよう、すべての信者を招いておられる。

イエスは、善きサマリア人のたとえを通して、人間、特に病気や苦しみの中にある人々に対する神の深い愛を理解させようとしただけでなく、さらに「行って、あなたも同じようにしなさい」という教えをもって、助けを必要とする人々にとるべき態度を示されたと教皇は説かれた。

教皇はまた、教父たちが善きサマリア人の姿にイエスご自身を見出し、追いはぎに襲われた人にアダム、すなわち道に迷い、罪によって傷ついた人類を重ね合わせていることを指摘。

神の御子イエスは、神の身分でありながら、神と等しい者であることに固執せず、哀れみに満たされて人類の苦しみの上に身をかがめ、慰めの油と希望のぶどう酒を注いでくださる(参考:フィリピ2,6-8)と、記されている。

そして、教皇はこの「信仰年」にあたり、それぞれが善きサマリア人として、自分のそばにいる人々のために愛の業を具体的に実行するよう、また病者を助けた聖人や、苦しみを人間的・霊的レベルに高めた聖人たちに学ぶよう勧められた。

こうして、教皇は保健・医療にたずさわる人々を励ますと同時に、病気による日々の苦しみを捧げる人々に心からの連帯を表されている。








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