2013-01-01 18:34:07

神の母聖マリア大祝日:教皇「平和は神の賜物、人間は平和のためにある」


2013年の元日、教皇ベネディクト16世は、バチカンの聖ペトロ大聖堂で「神の母聖マリア」の大祝日のミサを捧げられた。

カトリック教会の典礼暦は、1年の最初の日を「神の母聖マリア」に捧げると共に、「世界平和の日」を記念する。

「世界平和の日」は、1968年、ベトナム戦争が激化する中、時の教皇パウロ6世が、平和のために特別に祈る日として制定したもの。教皇は、毎年この日のために平和メッセージを発表し、戦争や分裂、憎しみや飢餓などのない平和な世界を願い、信徒と共に祈りを捧げる。第46回目となる今年のテーマは、「平和を実現する人々は幸いである」。

ミサの説教で教皇は、広がる貧富の差や、利己主義・個人主義的傾向、節度の無い資本主義、様々な形のテロリズムや犯罪など、未だ世界に緊張をもたらしている原因を列挙。

こうした中で、平和は神の賜物であり、人間は平和のために作られていると述べた教皇は、世界で行なわれている様々な平和実現への取り組みを、人類の平和に対する召命を証しするものとして励まされた。

多くの問題や困難、苦しみの中においても、平和構築の根本にある自分自身の内面の平和を保つにはどうしたらよいかと教皇は問われながら、多くの出来事に出会いながらも冷静さを失わなかった聖母マリアの内的な平和を観想するよう招かれた。

そして、平和の基礎とは、イエス・キリストの中に神なる御父の御顔を観想し、御子において神の子らとなること、善良で全能の御父の腕に抱かれた子どものような安心を人生の中で感じることであると説かれた。

教皇は、神の母聖マリアが、平和の君であるイエスの御顔の観想を助け、この新しい年を共に歩んでくださるようにと祈られた。








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