2012-10-31 14:33:48

「信仰は教会の中に生まれ、生きる」教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで31日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中、教皇は「信仰年」のために今月から特別に始められたカテケーシスで、カトリック信仰とは何かを改めて観想。今回は特にキリスト教信仰の個人的かつ共同体的性格について考察された。

「信仰とはただ個人的な性質のものなのか」と教皇はテーマを提示。確かに信仰という行為は、人の心の奥深くに及び、個人的な回心に導くという意味で、極めて個人的な行為であると話された。

しかし、洗礼の際の「信じます」という言葉は、自分の考えだけによる結果ではなく、イエスとの関係、その対話の実りであることを忘れてはならないと指摘。

さらに、信仰は、神から信者たちの共同体である教会を通して与えられたものであるがゆえに、自分の信仰はイエスとの個人的な対話の中だけに育てることはできないと教皇は話された。

日曜日のミサで唱えられる信仰宣言は、一人ひとりの信者の言葉が時間と空間の中で巨大なコーラスとして一つになると述べた教皇は、『カトリック教会のカテキズム』にあるように「信じる」とは教会の行為であり、信仰は教会の中に生まれ、教会に導き、教会の中で生きるものであると強調された。

教会共同体の中で、個人的信仰は育ち、成熟するとも教皇は話され、一人のキリスト者がその弱さや限界にも関わらず、教会の信仰の中で導かれ、形成され、神の光の窓となって、神の光を自ら受けながら、それを世界に伝えるようになると説かれた。

信仰を個人的な範囲に留める今日の傾向は、信仰の本来の性質に矛盾するものと述べた教皇は、個人主義によって人間関係が脆弱になっていく現代社会の中で、信仰はわたしたちに、教会として存在するよう、そして全人類のために神の愛と交わりを伝えるように招いていると話された。









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