2012-09-16 17:06:17

教皇、レバノンと中東の若者たちとの出会い「キリストの愛と平和の証し人に」


教皇ベネディクト16世は、レバノン司牧訪問2日目の夕方、若者たちとの集いを持たれた。

この交流は、ベイルート北東ジュニエ近郊の小さな町、ブケルケで行われた。会場となったカトリック・マロン典礼総大司教館前の広場は、レバノンはもとより中東各地から訪れたおよそ2万5千人の活気であふれ、イスラム教徒の青年たちの参加も見られた。

「皆さんはわたしの心と教会の中で特別な位置を占めています。なぜなら教会は常に若いからです。教会はあなたがたを信頼し、頼りに思っています。教会は皆さんの情熱と創造力を必要としているのです」と、教皇は、社会や教会の将来の主役である若者たちを励まされた。

就職難や、未来を求めての移住に伴う疎外・別離など、レバノンや中東の若者たちの直面する現状を見つめながら、教皇はこうした不安定な状況や困難に負けず、キリストの中に勇気と力、喜びの泉を見出し、人生の道のりを歩んでいくよう呼びかけられた。

教皇は、キリストがもたらした真の革命とは愛の革命であると述べ、若者たちにキリストの愛の証し人となるよう招かれた。

「キリストにおいてすべての人は兄弟です。兄弟愛は天国を先取りするものです」と説かれた教皇は、キリストがしたように、人を文化・宗教・国の違いを乗り越えて受け入れ、尊重し、より豊かな人間性にあふれ、主の平和に強められた者となって欲しいと述べられた。

教皇は、会場のイスラム教徒の青少年たちに向けて、この日の参加に心からの感謝を表され、キリスト教徒と共にレバノンと中東の未来を調和のもとに築いてくださいと希望された。

レバノンの素晴らしさは共存の中にあることを教皇は改めて指摘しつつ、中東全体が同国の中に、キリスト教徒とイスラム教徒が相互尊重のうちに生き、自由で人間性ある社会を共に構築する可能性を見出すことができるようにと話された。

さらに、教皇はこの集いに参加していたシリアの若者たちにも温かい言葉をかけられ、同国の信者たちの勇気を称えると共に、彼らとその家族・友人のため、シリアの暴力と戦争終結のために、ご自身の連帯と祈りを伝えて欲しいと願われた。








All the contents on this site are copyrighted ©.