2012-08-01 18:37:15

聖アルフォンソ・デ・リゴリの教えを解説、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、1日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

7月初めよりカステルガンドルフォの離宮に滞在中の教皇は、8月に入り一般謁見を再開された。この朝、謁見会場となった離宮前の広場は、夏休みを利用して訪れた世界各国の巡礼者でいっぱいになった。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は「キリスト教の祈り」をテーマとした考察を続ける中で、この日教会の典礼暦で記念された聖アルフォンソ・デ・リゴリを取り上げ、その祈りに関する教えを紹介された。

聖アルフォンソ・マリア・デ・リゴリ(1696-1787)は、司教、教会博士、レデンプトール会の創立者であり、倫理神学研究者と告解師の保護者でもある。

教皇は、聖アルフォンソを18世紀の最も知られた聖人の一人として示され、特にゆるしの秘跡をめぐるその簡潔でわかりやすい教えは、ヤンセニズムの影響として厳格主義が広がった時代、無限に憐れみ深い神との喜びに溢れた抱擁を伝えるべくこの秘跡をとり行うよう、聴罪司祭らを励ますものであったと話された。

聖アルフォンソはその著書の中で、祈りを「救いとそのために必要なすべての恵みを得るための必須で確実な方法」と記しているが、この言葉こそ彼の祈りの姿勢を要約するものであると、教皇は述べられた。

神はわたしたちに満ち満てるいのちを与えようと、わたしたちを愛ゆえに創造されたが、そのいのちの充満は罪によって遠ざけられており、神の恵みだけがそれへの到達を可能にすると、聖アルフォンソは言う。こうした道を失いかけた人々に対し、同聖人はその特有の明解さで「祈る者は救われ、祈らない者は地獄に落ちる」、また「祈らずに救われるのは非常に難しく、むしろ不可能であるが、祈って救われるのは確実で最も容易なこと」と説いている。

こうして祈りを救いのための不可欠な手段として示しながら、聖アルフォンソは試練の時をはじめ、人生のあらゆる状況の中でひたすら祈るようにと招いていると、教皇は話された。

また、聖アルフォンソは、聖フィリッポ・ネリの例を挙げ、同聖人が朝起きるとすぐに、『主よ、今日あなたの御手をフィリッポの上に置いて下さい。さもないとフィリッポはあなたを裏切ることになりますから』」と祈っていたことに言及している。教皇は、わたしたちも自分の弱さを自覚し、謙遜をもって神の憐れみを祈らなければならないと説かれた。

さらに教皇は、「わたしたちはすべてにおいて貧しいが、わたしたちが願い求めるなら、もう貧しくはない。わたしたちは貧しくとも、神は豊かである」という聖アルフォンソの言葉を引用。祈りを通して恐れず神に願えば、謙遜に祈る者への助けを神は拒まれないという、その教えを強調された。

聖アルフォンソは、神との絆が私たちの生活にとって本質的であることを思い出させてくれると教皇は述べ、日常の祈りと秘跡への参与を通してこの絆を強め、人生の歩みを照らす神の存在を私たちの中に育てるよう招かれた。








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