2012-06-08 16:50:42

ミラノの世界家庭大会を振り返る、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで6日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中の講話で教皇は、先日行われたイタリア・ミラノ司牧訪問を報告。特に同地で開催された「第7回世界家庭大会」の内容を紹介された。

同大会は、「家庭:労働と祝祭」をテーマに5月30日(水)から6月3日(日)まで開催された。教皇は1日夕、ミラノ入りし、最終日3日の閉会ミサまで現地に滞在された。

教皇は、世界中の家族が同じキリスト教信仰の喜びのもとに集い、ミラノを「家族たちの都市」へと変えたこの大会の感動を、忘れがたいものと形容された。

「家族なしに人類の未来はありません」と述べた教皇は、特に若い人々に人生の意味を教え、命と愛の共同体として彼らを育む家庭の大切さを強調された。

教皇は今回初めてミラノを司牧訪問し、その豊かな歴史・文化、生き生きとした信仰に触れたことを喜ばれた。

1日夕方、ミラノの大聖堂広場における市民との最初の出会いでは、信仰を生き、人類の遺産としての家庭を再発見することで、本当の幸福を育てるように人々に呼びかけたと、教皇は話された。

また、翌2日ミラノ大聖堂で行われた司祭や修道者、神学生らとの昼の祈りの集いで、聖職者や修道者の独身性は、祈りにおけるキリストとの常に親密な関係から発し、自分自身の完全な奉献を表現するもので、それは神と兄弟たちへの愛の輝けるしるしであると述べたことを報告された。

同日午後、市内の競技場で堅信式を控えた青少年たちと交流した際には、イエスの福音の呼びかけに自覚をもって自由に「はい」と答え、キリスト者、教会共同体の一員としての成長を助ける聖霊の恵みを受け入れていくようにと説いた、と話された。

世界家庭大会は、ブレッソ公園を会場にした2日夜の家族たちとの「証しの集い」、そして3日の「閉会ミサ」で頂点を迎えた。

「証しの集い」では、各大陸の様々な家族の生活や経験に基づく質問に答えながら、教会と家族、世界と教会の間に対話を築く試みが行なわれ、ここでは経済危機、仕事と家庭の両立、別居や離婚など今日の家族をめぐる現実を見つめることになったと教皇は話された。

教皇は、仕事や用事に追われる毎日の中で家族のための時間を守る必要を強調。特に日曜日は「主の日」であると同時に「人の日」であり、すべての人が家族と神のために自由であるべき日で、「日曜日を守ることは、人間の自由を守ること」でもあると述べられた。

3日の世界家庭大会閉会ミサはおよそ100万人が参加し、大変活気を帯びたものとなった。

ここで教皇は、教会共同体がよりひとつの「家族」となり、それによって三位一体の神の美しさを反映し、世界を変える唯一の力である愛の力を輝かせるように、また「家庭、労働、祝祭」という生活における3つの神からの賜物に調和とバランスを見出していくよう招いたと述べられた。

こうしてミラノ訪問を振り返った教皇は、結婚の上に成り立ち、命を擁護し、小さな教会、社会の基礎としての役割を果たす家庭の本質を改めて明示された。








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