2012-02-22 18:39:59

「四旬節を精神的刷新の時に」教皇、一般謁見で


教皇ベネディクト16世は、バチカンで22日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

典礼暦で「灰の水曜日」を記念したこの日から、復活祭前の祈りと償いの期間「四旬節」が始まった。

四旬節は、「灰の水曜日」から「聖土曜日(復活祭の前日)」までの、日曜日を除いた40日間をいう。信者はこの期間、公生活に入る前のキリストが荒野で40日間の断食を行ったことを思い起こすと共に、悔い改めて祈り、断食・節制・施し・愛徳などの実践を通して、キリストの復活の記念によりよい形で与る準備をする。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇はこの四旬節をテーマに講話された。そして、聖書において「40」という数が表す意味を示しながら、この期間、荒野のイエスと共に留まり、その姿に倣うことで、精神的な刷新に努めて欲しいと信者たちに呼びかけられた。

この一般謁見における教皇のカテケーシスの要約は以下のとおり。

********

親愛なる兄弟姉妹の皆さん

今日、教会は復活祭に向かう四旬節の歩みを開始します。四旬節の間、全キリスト教共同体は、この40日間を償いと回心と刷新の巡礼の期間として過ごすよう招かれています。

聖書において40という数は、象徴性に富んだ数です。この数は、イスラエル民族の40年間の流浪の旅を思い起こさせます。それは、痛悔と浄化、そして主に近づく時です。

しかし、これは同時に試みと試しの時でもあります。この40という数字は、キリストご自身の公生活開始前の砂漠での滞在をも思い起こさせるものです。それはイエスにとって祈りの中に御父と深い親密な関係にある時でしたが、一方で悪魔との対決の時でもありました。

教会の四旬節は、過ぎ越しの神秘において、キリストに倣い、私たちの信仰生活を深めることを意図しています。

この40日の間、主の御言葉と模範を黙想することによって、主のより近くに留まり、霊的乾燥や、利己主義、物質主義に打ち勝つよう努力しましょう。

教会全体にとってこの四旬節が恵みの時となりますように。そして、十字架上で死に、復活された主との一致のうちに、荒野の体験を通して、神が私たちを希望と喜びへと導いてくださいますように。








All the contents on this site are copyrighted ©.