2011-12-21 18:32:44

キリスト降誕の神秘を考える、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで21日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

パウロ6世ホールで行われたこの日の謁見では、イタリア中部モリーゼ州から訪れた楽団が、クリスマスの風物詩であるザンポーニャと呼ばれるバグパイプに似た伝統楽器を吹き鳴らし、会場はその温かい音色と共に降誕祭を待ち望む雰囲気に溢れた。

教皇は謁見の席で、間もなく訪れる降誕祭をテーマに講話された。

教皇はクリスマスのお祝いが外見の華やかさだけに留まらず、その宗教的な深い意味を失うことがないよう願われ、人間の歴史の中に刻み続けられる、キリストの降誕の神秘の観想へと人々を招かれた。

教皇の講話の要約は以下のとおり。

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親愛なる兄弟姉妹の皆さん

クリスマスが近づいています。皆さんとご家族に主のご降誕のお祝いを申し上げると共に、霊的な恵みが豊かにありますよう、心からお祈りいたします。

クリスマスの深夜ミサの中で、私たちは「今日救い主が私たちのために生まれた」と歌います。この「今日」は 永遠の現在を意味します。

キリスト到来の神秘は、時間を超越した出来事で、すべての歴史に関わることです。「今日」というこの言葉は、神の救いの神秘、その現存が、毎日私たちのただ中にあるという事実を想起させ、発見させてくれます。

イエスの誕生において、神は私たちのもとへ来られ、キリストを受け入れるよう願われます。そうすることにより、神の子イエスは私たちの生命の中に生まれ、それを変容させ、神の愛の力によって全世界を変えていくことができるのです。

クリスマスの典礼は、また、キリストの降誕をその過ぎ越しの神秘を背景に観想するよう招きます。クリスマスは、主のご降誕だけではなく、その先にあるキリストの十字架による贖いの神秘と復活の光栄に私たちの目を向けさせるのです。

主のご降誕が、神が私たちのすぐそばにおられ、毎日私たちと共に歩まれるという真理を理解することを通して、大きな喜びで皆さんを満たしてくれますように。








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