2011-11-19 19:00:56

ベナン訪問:「アフリカは希望の大陸、人々の未来を育てよう」教皇、政治家らに


アフリカ・ベナン司牧訪問中の教皇ベネディクト16世は、19日午前、コトヌーで政治・外交・宗教界の代表者らとお会いになった。

ベナン滞在2日目、教皇はまずコトヌーの大統領官邸で、政府関係者・同国駐在外交団・諸宗教代表者ら、およそ2500人を前に挨拶をおくられた。

教皇はこの席で、「希望」をテーマに、アフリカの未来を勇気付ける講話を行われ、腐敗や不正義と戦い、自由を求める人々の未来への希望を断ち切ることがないようにと、アフリカと世界の政治家たちに力強くアピールされた。

「アフリカは希望の大陸である」と述べた教皇は、これは安易な言い回しではなく、ご自分とまたカトリック教会が実際に感じていることと強調。アフリカに対する否定的な見方や、悲観的な分析が、同大陸の現実に歪んだイメージを与えていると指摘された。

教皇は特にアフリカ大陸を単なる搾取すべき巨大な埋蔵地と見なす、一部の人々の矮小的かつ尊重を欠いたビジョンに厳しい警告を与えられた。

また、ここ数ヶ月アフリカ大陸の各地で表明された、人々の自由への渇望、物質的保証の必要、民族・宗教を越えた調和ある市民生活への意欲にも教皇は言及。

同大陸に人々の求める自由が尊重され、個人の利益ではなく全体の利益を求める透明な政治を推進し、平和と正義に満ちた社会を構築していく必要を訴えられた。

そして、そのためにも腐敗や不正、贈賄や強欲、軽蔑や偽り、暴力の追放を教皇は改めて願われた。

「皆さんの国民から希望を取り上げないでください。彼らの現在を傷つけ、未来を断ち切ることがあってはなりません」と、教皇は政治関係者らに呼びかけられた。

ベナンの各界代表者との出会いに続いて、教皇はヤイ・ボニ大統領と個人会談を持たれた。この中では特に、同国の社会・教育分野におけるカトリック教会の取り組みがテーマとなったほか、国際政治について意見交換がなされた。

この後、教皇はコトヌーから40kmはなれた都市ウィダに向かわれ、同地のサン・ガル神学校を訪ねられた。

教皇は敬愛する故ベルナルディン・ガンティン枢機卿の墓を神学校内に訪問され、墓前でしばし祈りの時を持たれた。

神学校で司祭・神学生・修道者と祈りの集いを持たれた教皇は、ウィダの大聖堂でシノドス関係司教らを前に、アフリカ・シノドス後の使徒的勧告「アフリチェ・ムヌス」に署名を行われた。








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