2011-11-19 15:44:24

ベナン司牧訪問:教皇「アフリカ・シノドス後の使徒的勧告」に署名


教皇ベネディクト16世は、19日、司牧訪問先、ベナンのウィダでアフリカ・シノドス後の使徒的勧告「アフリチェ・ムヌス」に署名された。

この使徒的勧告は、2009年10月に行われた、第2回アフリカのための特別代表司教会議(テーマ「和解・正義・平和に奉仕するアフリカの教会『あなたがたは地の塩…世の光である(マタイ5,13.14)』)で採択された57の提案をふまえ、教皇がシノドス後の指針として起草されたもの。

同使徒的勧告は、2つの部分からなる。

第1部は、アフリカ大陸における教会の使命を支える基本構造を確認しながら、和解・正義・平和、そして福音宣教という目標に向かうために必要とされる要素を考察している。

この中では特に、愛に基づく神の正義を人々に教え、貧しい人、飢える人、病気の人、移民難民らへの連帯と慈愛の精神を養うことで、新しいアフリカの構築に教会が貢献することが期待されている。

これらを実現するための教会の行動方針として、学ぶだけでなく生活の中で実際に生きたカテキズムの必要、地元の伝統典礼についてインカルチュレーションの観点からの的確な判断、これまでの部族・民族主義に対して、新しい兄弟愛の推進を提案。

教会が特別に守る存在として、家庭・女性・子どもたち・命を挙げている。

また、アフリカの課題として、憲法の遵守・自由選挙・司法の独立・腐敗のない制度・水や自然など本質的な共通資源の尊重などに表される、国家の優れた統治の必要を強調。

さらに、重要テーマとして、異なるキリスト教教会間、および諸宗教間の対話の促進を呼びかけている。

第2部では、教会の使徒職の現場に教皇は目を向け、司教・司祭・神学生・信徒・助祭・修道者・カテキスタら、教会を構成するそれぞれの人々の使命の認識と育成について触れている。

また、特に教育・医療・広報メディアなど、使徒職の分野で教会が果たすべき役割、福音宣教の重要さを改めて確認している。

これらの指針は、アフリカの知性・文化・宗教の遺産と共に、現代の同大陸の直面する課題をも認識しつつ、全編に希望を溢れさせるものとなっている。

キリストをさらに受け入れることで、様々な問題からの解放を目指し、自分たちの生活と歴史を発展させる力を自らの中に見出していくように、教皇はアフリカ大陸の人々を励ましている。








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