2011-11-14 18:38:30

「タラントンのたとえ」を観想、教皇、日曜の集い


教皇ベネディクト16世は、バチカンで13日、日曜正午の祈りを信者と共に唱えられた。

集いの説教で教皇は、この日のミサ中の朗読箇所を取り上げながら、地上は仮の住まいであり、この世を巡礼として生き、眼差しを最終的な目的地としての神に向けるようにとの聖書の教えを示された。

教皇はまず、第二朗読から「盗人が夜やって来るように、主の日は来る」(1 テサロニケ 5,2)という聖パウロの言葉を引用。主イエスの栄光ある再臨を意識することは、イエスの最初の降臨を常に記念しつつ、目を覚まして待つ態度を私たちに促すと述べられた。

続いて、教皇はこの日の福音朗読、「タラントンのたとえ」(マタイ25,14-30)を観想。このたとえでは、主人が旅行に出かける前に財産を託した三人の僕のそれぞれの対応と、帰ってきた主人がそれを清算する場面が描かれる。二人はその預かった財産を倍にしたが、三人目は預かった財産を地の中に隠しておいたのみだった。帰ってきた主人は最初の二人を褒め、残りの一人に失望する。

教皇は、三人目の僕について、主人から託された財産を隠したままで価値づけることをせず、主人が帰ってきてこれらの清算をする日が来ないかのように考えていたと指摘された。

このたとえで、イエスは弟子たちにその恵みを有効に活用することを教えていると教皇は述べ、神はすべての人を命に招き、それぞれの才能を与え、それと同時にまっとうすべき使命を託されると説かれた。

聖書が繰り返す「目覚めているように」との招きを受け入れ、主が帰られた時に、主からいただいた愛の実りを見せられるようにと話された教皇は、特に善の基本である慈愛の業の重要さを強調された。

教皇は翌14日の「世界糖尿病デー」に言及。若い人を含め多くの人々を苦しめる糖尿病に対する関心を呼びかけられた。教皇は糖尿病患者と、その苦しみを分かち合う周りの人々、また医療関係者、ボランティアらのために祈られた。

また、イタリアのカトリック教会は、この日曜日「感謝の日」を記念した。今年のテーマは「神と共にあってのみ、私たちの田園に未来がある」。教皇は、この一年に主から与えられた自然の実りを見つめ、人間の働きは主の恵みがあってこそ報われることを知るべきと話された。そして、私たちは神に感謝を捧げると共に、神から託された地球の自然を守っていかなくてはならないと呼びかけられた。








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