2011-10-17 19:05:51

教皇、使徒的書簡「ポルタ・フィデイ」発布、「信仰の年」開催に向けて


教皇ベネディクト16世は、17日、使徒的書簡「ポルタ・フィデイ(信仰の門)」を発布、これを通して、来年10月から開催される「信仰の年」について説明された。

「人生を神との交わりに導き、神の教会に入ることを可能とする『信仰の門』(使徒言行録 14,27) は、常に私たちに開かれている」という一文で始まるこの使徒的書簡は、全15章からなるもの。

教皇はその登位時から、信仰の歩みを見つめなおすことで、キリストとの出会いの喜びと熱意を再発見することの必要を説いてきたと述べ、「教会と司牧者は、キリストのように、人々を砂漠から連れ出し、いのちの場所、私たちにいのちを与える神の御子に向かって、歩まなければならない」という、教皇職開始ミサの説教を思い起こされた。

今日、多くのキリスト者は、信仰を共同体生活の当然の前提と見なしながら、第一の関心を社会・文化・政治がもたらす影響に向けているが、この前提はもう通用しないだけでなく、時には否定さえされている状況を、教皇は指摘。

「塩に塩気がなくなり、ともし火が隠される」(マタイ5,13-16)ことを私たちは認めるわけにはいかず、御言葉を味わう素晴らしさを再発見し、イエス・キリストを信じることは、救いにたどり着くための最終的な道であることを確認しなくてはならないと述べている。

こうした中、第2バチカン公会議開幕から50周年を迎えると同時に、福者ヨハネ・パウロ2世が改編した「カトリック教会のカテキズム」発行から20年目にあたる2012年10月11日から、2013年11月24日の「王であるキリスト」の大祝日まで、「信仰の年」を開催することを決意した、と教皇は記されている。

教会が「信仰の年」を開催するのは今回が初めてではないとし、教皇は神のしもべパウロ6世が1967年、使徒聖ペトロ・パウロの殉教から1900年を機会に、同様の記念年を制定したことに言及。

パウロ6世が「信仰の年」を開催した時は、第2バチカン公会議後の、いわば「影響と要求」の年であり、真の信仰の宣言とその正しい解釈をはじめとする、様々な困難をよく意識したものであったと、教皇は当時の背景を説明しながら、同公会議開幕50周年を機に行われる今回の「信仰の年」が、公会議参加司教らが残した公文書を理解する良い機会であるようにと述べている。

「信仰の年」は唯一の救い主、主に対する真の刷新された回心への招きであると教皇は述べつつ、この年をよりよく祝うことで、キリストを信じるすべての人が、特にこの変化にある時代、福音にいっそう近づくことができるよう助けたいと希望。

そして、教皇は、この年がすべての信徒に、新たな確信と信頼、希望のもとに信仰を完全に「告白」し、典礼を通して信仰を熱心に「祝い」、同時にそれを生活の中で「証し」することを促すものであるよう願われた。

そのためにも、教皇は特にこの年を機会に、「信仰宣言」の内容を改めて理解し、「カトリック教会のカテキズム」を信仰を支える真の道具としていくことを提案。

さらに、「信仰の年」が愛(カリタス)の証しをより強めていく機会であるよう期待されている。

最後に、教皇はこの年が主キリストとの絆をいっそう固いものとすることを祈りつつ、
「信じた」ゆえに「幸い」である聖母マリア(Lc 1,45)に、この特別年を託された。








All the contents on this site are copyrighted ©.