2011-09-22 18:32:50

教皇ドイツ司牧訪問:ベルリンで歓迎式「真の自由は責任と連帯のもとに」


教皇ベネディクト16世は、22日午前、第21回目の海外司牧訪問としてドイツに向かわれた。

最初の訪問地、首都ベルリンに到着された教皇は、空港でクリスティアン・ヴルフ大統領、アンゲラ・メルケル首相らに迎えられた。

大統領官邸ベルビュー宮殿で行われた歓迎式典で教皇は、ドイツと教皇庁の友好関係をより深めるこの公式訪問で、人々と触れ合い、神について話したいと、目的を述べられた。

宗教に対する無関心が広がる中、物事の決定において真理の問題はじゃまなものとされ、利益追求が優先される現代社会の様相を教皇は見つめられた。

しかし、人々の共存には一つの動かない基盤が必要であり、そうでなければ人々は個人主義にのみ従ってばらばらに生きることになると指摘。宗教はこうしたよりよい共存のための基本の一つであると強調された。

「宗教が自由を必要とするように、自由も宗教を必要としている」という、ウィルヘルム・ヴォン・ケッテラー司教の言葉を教皇は引用。今年生誕200年を記念する、社会の改革者としても知られた同司教の言葉は、現在もその意味を失っていないと述べられた。

自由は他者との関係なくしては成立せず、それはより大きな善に対する責任のもとに発展するものと教皇は話し、人類の共存において連帯無しに自由を享受することはできず、人は自分の力を他の人々のためにも使うことで、真に自由な人間になれると説かれた。

教皇は、ドイツは過去の歴史、特にその中の暗いページにもしっかりと目を据え、そこから学びつつ、神と人間に対する責任によって形作られた自由の力をもって現在を築いてきたと述べ、その原動力を国のさらなる発展と、世界のより良い未来のために活かして欲しいと願われた。

歓迎式に続き、教皇は同宮殿でヴルフ大統領と個人会談を持たれた。

この後、教皇はドイツ司教協議会本部に向かわれた。ここで教皇はメルケル首相と会見されたほか、政府関係者と言葉を交わされた。








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