2011-08-10 17:53:33

「神に耳を傾けるために、沈黙が必要」教皇、一般謁見で


教皇ベネディクト16世は、カステルガンドルフォで10日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は祈りを主題とした考察を続けながら、この日は特に祈りに必要な沈黙、そのための精神的なオアシスである修道院などをテーマに講話された。

教皇は、神と祈りのために自らを奉献する修道者たちの存在に人々の注意を向けられ、彼らの観想生活に重要な環境要素として、創造主に思いを向けさせる自然の美しさと、神に耳を傾け瞑想するための沈黙の、2つを挙げられた。

特に沈黙と祈りの関係について教皇は、沈黙を味わい、それに満たされることが、すなわち祈りへの導きとなると指摘。神は沈黙の中で語られるが、それを聞くことを学ばなければならないと述べられた。

それゆえに修道院は神が人間に語りかけるオアシスであり、そこに見られる回廊つきの中庭は、閉じた空間であると同時に天に向かって開いているという点で、象徴的な意味を持つ場所であると解説された。

修道院の沈黙とその生活空間の簡素で厳格な美しさは、修道共同体自身が希求する精神的調和を映し出すものと教皇は述べ、こうした精神的な場所の存在が現代の社会と人々に大切なものになっていると話された。

また、教皇はこうした修道生活をおくった聖人たちとして、翌11日記念される聖クララ、前日9日に記念された十字架の聖テレサ・ベネディクタ(エディット・シュタイン)を紹介。さらにこの日、10日に記念された聖ラウレンチオ助祭・殉教者に言及された。

最後に教皇は聖母マリアに目を向けられ、私たちが沈黙を愛し祈りを学ぶことができるようにと祈られた。








All the contents on this site are copyrighted ©.