2011-03-10 14:53:15

灰の水曜日:「私たちの心を神の恵みに向けよう」聖サビーナ教会で教皇による伝統儀式
 


9日、復活祭前の準備期間、四旬節の始まりを告げる「灰の水曜日」、教皇ベネディクト16世は、ローマ市内の聖サビーナ教会でミサを捧げられ、その中で伝統の「灰の儀式」をとりおこなわれた。

四旬節は、公生活に入る前のキリストが荒野で40日間の断食を行ったことを思い起こし、復活祭までの主日(日曜日)を除く40日間、悔悛し祈り、断食や節制、施しや愛徳の実践を通して、キリストの復活の記念によりよい形で与る準備をする期間。

四旬節の初日、「灰の水曜日」には、祝別された灰で信者の額にしるしをする儀式が行われる。人生のはかなさと死の象徴である灰を、信者は痛悔の必要のしるしとして額や頭に受ける。

ローマのアベンティーノの丘にある聖サビーナ教会は、初期キリスト教時代のバシリカ建築を今日に伝える貴重な教会。ミサの前に、同じく同丘にある聖アンセルモ教会から聖サビーナ教会に向かって厳かな宗教行列が行われた。

教皇はミサの説教で、灰の儀式によって私たちの心を神の恵みに再び開かせ、復活祭に向けた四旬節の歩みを神への信頼と喜びのうちに始めようと呼びかけられた。

「私たちは今日、神に心を向けるよう招かれている」と述べた教皇は、その回心は自分の力で実現できることではなく、神が私たちを回心させてくださるのであり、神のもとに立ち返ることで、神はさらに私たちに赦しと新しい心を与えてくださると話された。

教皇は「世界は神への回心と、神の赦しと愛を必要としている」と説きながら、キリスト者は自らの証しをもって、今日の人々が読み取ることが可能な、福音の生きたメッセージとなっていく必要があると強調された。

説教の後、教皇は灰を聖水で祝別され、まずご自分が最初に額に灰を受けられた。続いて、ミサ参加者らに「回心し、福音を信じなさい」の言葉と共に灰を授けられた。







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