2011-02-12 18:45:27

バチカン放送局:開局から80年


バチカン放送局の開局から、12日で80周年をむかえた。

教皇庁とイタリア間に締結されたラテラン条約によってバチカン市国が誕生したのは、1929年2月11日。それから2年後の1931年2月12日、教皇ピオ11世によって、バチカン放送局が開局された。

80年前の開局の日、バチカン市国の聖ペトロ大聖堂の背後に設立されたラジオ放送局に教会関係者と技術者らが集った。午後16時40分、無線通信研究者・グリエルモ・マルコーニが大きなマイクに近づき言った。

「間もなく、教皇ピオ11世によって、バチカン市国ラジオ放送局の開局の言葉がおくられます。電波は空間を越えて、世界中に教皇の平和と祝福の言葉をもたらすでしょう。およそ20世紀に渡り、歴代の教皇はその教えをもって世界にその言葉を伝えましたが、このたび初めて教皇の肉声が世界中に同時に伝わるのです。」

そして、16時49分、教皇ピオ11世はマイクを通し、ラテン語で開局の挨拶をおくった。

「はじめにあたり、すべての人々に聖書の言葉をもって、次のように申し上げます。『天よ、耳を傾けよ。わたしは語ろう。地よ、聞け、わたしの語る言葉を。諸国の民よ、これを聞け。この世に住む者は皆、耳を傾けよ。豊かな人も、貧しい人も。島々よ、聞け。遠くの民よ、耳を傾けよ。』」

こうして始まったバチカン放送局は、歴史の激動と共に歩み、技術の革新を経ながら現在に至っている。今日も「教皇の声」として、インターネット放送や文字ニュースを含め40ヶ国語で教皇の言葉やバチカンのニュースを伝えている。

当放送局開局80周年を記念して、11日、バチカン図書館で記念式典が行われ、誕生から今日までの長い歩みを振り返った。







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