2011-02-11 18:59:28

世界病者の日:イエスの傷に神の偉大な愛を見る


典礼暦でルルドの聖母を祝った11日、カトリック教会の世界病者の日が記念された。

2011年度の世界病者の日のテーマは、「そのお受けになった傷によって、あなたがたはいやされました」(1ペトロ2, 24)。

教皇ベネディクト16世は今年の病者の日のメッセージで、十字架のイエスを観想することで、人間の苦しみの中に入ってこられた神の偉大な愛から、深い慰めと癒し、希望を受け取るようにと、病者とすべての人々を招いておられる。

もし、すべての人が私たちの兄弟ならば、特に弱い人、苦しむ人、治療を必要とする人々は関心の中心となるべきであり、彼らが忘れられたり、疎外されることは決してあってはならないと教皇は強調。

人間性の大きさは苦しみと、苦しむ人々において測られ、苦しむ人々を受け入れられず、その苦しみを哀れみをもって分かち合うことのできない社会は、冷酷で非人間的な社会であると述べている。

神の御子は十字架の苦しみを受け、死に、復活され、御子がお受けになったその傷こそが私たちの贖い、赦し、神との和解のしるしになったが、その傷はまた私たちの信仰を試すものでもあると教皇は指摘しながら、弟子たちにとってイエスの敗北のしるしと思われたその傷が、復活の主との出会いによって勝利の愛のしるしとなっていった過程を思い起こされた。

キリストの傷を通してこそ、私たちは人類を苦しめるすべての悪を、希望の目で見ることができると教皇は記し、主は復活を通して世界の悪や苦しみを取り除いたのではなく、悪の横暴に対し、愛の全能の力をもってその根本から打ち勝ったと、病者たちを力づけておられる。

教皇は今年8月にマドリッドで開催される世界青年の日大会を念頭に、青少年、特に若い病者たちに思いを寄せられ、十字架と受難は人生の否定ではなく、逆にそれは神の愛の最高の表現、永遠の命の源なのですと説かれている。

そして、誰も孤独に置かれず、神の家族の一員と感じることができるよう、愛と連帯の架け橋となってくださいと、若者たちに呼びかけておられる。
教皇は、行政関係者に対し、苦しむ人々、特に貧しい人々を支えるために、保健・医療システムの構築に一層の力を注いで欲しいと願われると共に、病者たちに愛をもって奉仕する医療関係者やボランティアをはじめすべての人々に感謝と励ましをおくられた。







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