2011-01-12 18:54:22

ジェノヴァの聖カテリーナを考察、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで12日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は15世紀の神秘家ジェノヴァの聖カテリーナを取り上げられた。

聖カテリーナは1447年、イタリアのジェノヴァに生まれた。16歳で結婚したが、賭け事に依存する夫との結婚生活は容易なものでなかった。彼女自身も社交的な楽しみで気を紛らわそうとしたが、心の平安を得ることはできず、虚無感は深まるばかりだった。

カテリーナの回心は1473年の特別な恩寵の体験から始まった。教会で告解していた彼女は、神の無限の愛を心に傷のように受け取った。彼女が家に帰り泣き伏していると、神の罪びとに対する愛を深く感じ、十字架を背負った苦しむイエスの姿をそこに見た。

この経験から彼女は、これ以上世俗的なことと、罪から決別しようという、決意を抱き、それは彼女の残りの人生を方向付けるものとなった。

こうして「清めの生活」に入ったカテリーナは、これまでの罪を痛悔し、神に自分の愛を示すための償いや犠牲を行った。この歩みによって彼女は主にますます近づき、神との深い一致の関係を築いていった。

ジェノヴァのパンマトーネ病院の責任者を務めながら、彼女の霊的生活は極みに達した。彼女の信仰と慈愛は、多くの弟子や協力者たちを引きつけ、彼女の夫もまたフランシスコ第三会員となり、病院を助けるようになった。カテリーナはこの病院で最後まで病人に奉仕しながら、1510年に帰天した。

教皇は聖カテリーナの回心後の人生を、神との婚姻的な深い一致という神秘家としての側面と、隣人、特に病者や貧しい人々、疎外された人々への奉仕という側面から振り返られ、神と隣人という2つの柱に貫かれたその霊性を見つめられた。

また、聖カテリーナの煉獄に対する思想に注目された教皇は、彼女にとって煉獄とは、当時の人々が考えていたような地の奥底の有様ではなく、それは内的な炎であり、神の無限の愛に照らしながら、自分の罪を深く悔い改めることで、神との完全な交わりへと向かう、魂の浄化の歩みであったと述べられた。

教皇は、ジェノヴァの聖カテリーナの生き方から、神をより愛することでより神に近づくこと、煉獄の人々の魂のために祈ることを学ぶよう信者らに勧められた。

さらに、カテリーナの病院における謙遜・忠実・寛大な奉仕生活は、皆にとっての慈愛の模範であり、特に貴重な業をもって社会や教会の基礎となる貢献を行っている女性たちを励ますものであると話された。







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