2010-11-27 18:59:14

山口・駐バチカン新大使、信任状提出、教皇、平和追求の模範としての日本の役割を期待


教皇ベネディクト16世は、27日、駐バチカンの新しい日本大使、山口英一大使を迎えられた。

山口大使は、信任状提出のため、この日の午前、バチカン宮殿を訪問した。

教皇は大使への挨拶で、日本と教皇庁が特にこの60年間に築いてきた非常に友好な関係を喜ばれ、これからもよりいっそうの関係強化を望まれた。

日本が周辺地域と国際社会で担う重要な役割に触れながら、教皇は、日本が国連との関連において、極東地域の特に発展途上国での平和と民主主義、人権の拡大に意味ある貢献を行ってきたことを賞賛。これらの国々への日本の経済援助が諸国の一致における平和・繁栄構築の基礎となっていると述べられた。

今年、広島と長崎への原爆投下の悲劇から65年が経過したことに、教皇は核不拡散と軍縮への努力をこれからますます忍耐強く続けていく必要を強調。日本が、核兵器の拡散を防ぎ、国家間・民族間の戦争を回避するための政治的解決の耐えざる追求の模範となっていくことを期待された。

教皇庁は日本と同じく核問題への憂慮を共有する立場から、平和構築を目指した経済・政治関係をそれぞれが意識して織り成すようすべての国々に呼びかけたいと、教皇は話された。そしてその国家間のきずなが武力の行使をくい止め、すべての民族の人間的・総合的発展を推進するものとなることを願われた。

またこれに関連して教皇は、各国が軍事費の一部を、経済・社会発展や、教育・医療計画のために投入することや、市場や就労状況が不安定な現在、確かな資金調達を確保する必要に言及された。

教皇は、思想と信教の自由を享受する日本において、日本のカトリック教会が人々との兄弟愛のうちに平和に活動し、その信者たちが文化と社会への貢献はもとより、大学や学校、病院、福祉施設などを通して現代の日本で生き生きとした役割を果たしていることに大きな喜びを表された。

また、教皇は日本のカトリック教会が長い間取り組んできた、諸宗教間の開けた尊重ある対話の推進を評価された。

そして、教皇は、日本国民への心からの祝福をおくられた。







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