2010-11-24 18:58:17

中国・承徳における司教叙階についての教皇庁の声明


教皇庁は、今月20日、中国の河北省・承徳で行われた郭金才神父の司教叙階について、バチカン広報局を通し24日付で声明を発表した。

これによれば、ベネディクト16世は、教皇の委任なしに行われたこの司教叙階の知らせを深い遺憾をもって受け取られた。この司教叙階は、教会的交わりを痛ましく傷つけ、カトリックの規律の重大な侵害を表すものである。

声明は、司教叙階式への出席を強制するために、数日前に何人かの司教が圧力をかけられ、行動の自由を制限されたことを指摘。中国の行政当局と警察によって行われたこのような強制は、宗教と良心の自由の重大な侵害であると述べている。そして、教皇庁は、この叙階の有効性をはじめ、これに関与した司教たちの教会法的立場の観点等から、この出来事を深く分析している。

特に、郭金才神父はこの司教叙階において、中国の教会と普遍の教会に対し、教会法的に非常に深刻な立場にあり、教会法1382条などにある、重い処罰を負わされる。

このような叙階は、承徳のカトリック信者のためにならないだけでなく、中国当局が、教皇とも世界の他の司教たちとも完全な交わりにない司教を彼らに押し付けようとすることは、彼らを教会法的にもかなり難しい状況に置くだけでなく、彼らを侮辱することになる、と声明は記している。

また、今年、数回にわたり、教皇庁は中国当局に郭金才神父の司教叙階に対する反対を伝えてきたにも関わらず、当局が一方的にこれを進めることで、最近の司教叙階において教皇庁およびカトリック教会と努力しながら築いてきた尊重の空気を損なうことになったとしている。

声明は、教皇ベネディクト16世は2007年の書簡で、困難を乗り越え、関係を正常化することを目的に、教皇庁の中国当局に対する尊重ある構築的な対話への姿勢を示されていることを思い出させるとともに、このような教皇の姿勢に対し、当局が中国天主教愛国会の運営を劉柏年氏の影響下に置いていることは、カトリック教会を重く傷つけ、対話を妨げるものであるとしている。

世界のカトリック信者は、特別な関心をもって中国の教会の苦しみに満ちた歩みを見守っている。そして、中国の兄弟姉妹に寄添う、精神的な連帯は歴史の主への熱い祈りとなり、この試練の時、主が彼らと共にいて、彼らの希望と強さを増し、慰めの恵みを与えてくださるようにと、祈りと共に声明を締めくくっている。







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