2010-11-07 17:58:46

スペイン訪問:教皇、サンティアゴ・デ・コンポステーラを巡礼


スペインを司牧訪問された教皇ベネディクト16世は、6日、サンティアゴ・デ・コンポステーラを巡礼、市民と共にミサを捧げられた。

スペイン北西部、ガリシア州の州都サンティアゴ・デ・コンポステーラは、キリストの12使徒の一人、聖ヤコブの墓の上に立てられた大聖堂を中心とした街で、キリスト教の重要巡礼地として、古くから多くの人々を惹きつけてきた。

コンポステーラでは、現在「聖ヤコブ年」と呼ばれる「聖年」が祝われている。教皇は大勢の巡礼者たちに迎えられながら、大聖堂の聖なる門をくぐられた。

聖ヤコブの墓前で深い祈りを捧げられた教皇は、大聖堂に集った人々への挨拶で、「巡礼とは単にある場所を訪ね、その自然や美術や歴史に接するだけではなく、何よりも自分自身から抜け出し、神に会いに行くこと」が大切と話された。

教皇は、真理の追求は本当の自由を知る上で欠かせない基礎と述べ、教会は人間の尊厳のために尽くしながら、切り離すことのできない真理と自由の双方に奉仕したいと話された。

続いて、教皇は銀の大香炉に香を入れられ、聖ヤコブの賛歌が歌われる中、この香炉をロープで大きく揺らす伝統の儀式が行われた。

夕方、オブラドイロ広場でとり行われたミサで教皇は、今日のヨーロッパに広がる世俗主義に警告を鳴らされた。

教皇は、神が人間と自由の敵であるという考えに対し、「神が愛していないのならば、神はこれらすべてを創造されただろうか」「神が人間を守ろうとしないのならば、なぜ神はご自分を啓示されたのか」と問いながら、人間は神という光のない闇の中に生きられないと強調。ヨーロッパの人々が喜びをもって神を取り戻すようにと願われた。







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