2010-10-03 18:52:22

教皇、南イタリア・パレルモを司牧訪問、市民とミサ「勇気をもって福音を生き、悪に立ち向かうように」


教皇ベネディクト16世は、3日、イタリア・シチリア州の州都パレルモを司牧訪問された。

この訪問は、シチリアの各教区合同で1日より開催された「家庭と青少年の大会(テーマ:勇気ある眼差し、希望の教育のために)」を機会に行われたもの。3日間にわたる同大会は最終日、教皇との出会いによって頂点を迎えた。

同日、パレルモは朝から素晴らしい青空に恵まれた。教皇とシチリアの司教団による共同司式のミサは、海を背景にした緑地公園で行われた。

ミサにはシチリア全土から20万人の信者が参加。また市内の沿道にも数万の市民が詰めかけ、教皇を熱く歓迎した。

ミサの前に、パレルモの市長と大司教が教皇への挨拶でシチリアの豊かな歴史と文化、受容の精神を語ると共に、失業や貧困、組織犯罪など同地を苦しめる大きな社会問題にも言及した。

教皇はミサの説教で、シチリアの人々が抱える困難や試練、未来への不安に精神的一致を表明し、人々のために祈りながら、「私は皆さんと喜びと希望、努力や理想、熱望を分かち合うために、また、シチリアの信仰と歴史に深く根付いた人間的・キリスト教的価値をはっきりと証しすることを恐れないよう励ますためにここに来ました」と述べられた。

聖ロザリア、聖アガタ、聖ルチアら、シチリアの聖人たち、また、ピノ・プリージ神父ら、福音の精神を生きた数多くの聖職者・信徒たちの存在に触れつつ、社会の様々な場所・状況、たとえそれが困難なものであっても、その中で信仰を証しすることを恐れたり、恥じたりてはならないと、教皇は強調。信頼と勇気を保つために、信仰は神の力を与えてくれるだろうと説かれた。

一方で、教皇は、「神と人を侮辱する悪、社会を分裂させる悪を恥じるべき」と述べ、失望や諦め、信仰の弱さ、悪と善の混同などに立ち向かうための勇気を、神への信頼と福音の革新的な力から得るようにと励まされた。

そして、教皇はシチリアの人々が希望をもって未来を見つめ、勇気のもとに福音の精神を生きることができるようにと、祈られた。







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