2010-09-22 19:12:43

英国訪問を振り返る、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで22日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見の講話で、教皇は先日行われた英国訪問について報告された。

国賓としての公式な性格と、司牧的・巡礼的な性格を併せ持ったこの訪問は、英国とバチカンの関係に新たな重要な一歩をしるす歴史的なものであったと教皇は強調。

ジョン・ヘンリー・ニューマン枢機卿の列福式を中心目的とし、同枢機卿の言葉「心は心に語りかける」をテーマに掲げたこの訪問で、教皇は英国国民の心に話しかけると同時に、ご自分の心にも話しかけられる喜びを得ることができたと述べられた。

そして、英国滞在中にいたるところで受けた人々の温かい歓迎に深い感謝を表された。

教皇は、エジンバラでのエリザベス2世との会見にはじまり、グラスゴーでのミサを経て、ロンドンでの教育関係者、諸宗教指導者、政治や文化界代表者ら、様々な分野の人々との豊かな出会いを思い起こされた。

教皇は特に、英国国教会のカンタベリー大主教との会見、またウエストミンスター・アベイでのエキュメニカルな祈りの集いを、両教会を結ぶキリスト教的メッセージを証しする機会として振り返られた。

そして、カトリック信者たちとの出会いとして、ロンドンの司教座大聖堂のミサと大聖堂の外での若者たちとの出会い、ハイド・パークでのニューマン枢機卿列福式前夜祭、そして今回の訪問の頂点であるバーミンガムでの同枢機卿列福式を、大きな喜びをもって語られた。

教皇はまた、英国滞在中、カトリック教会の聖職者・修道者による未成年の性的虐待の犠牲者とお会いになり、この出会いが感動と祈りに満ちたものであったことにも触れられた。

こうして英国訪問の概要を紹介された教皇は、福者ニューマン枢機卿のようにキリストの香りと光をあらゆるところに広げていこうと、信者たちに呼びかけられた。

謁見の終わりに教皇は、カトリック教会と正教会による神学対話のための国際合同委員会・全体会議が今週ウィーンで開催されることに言及。キリスト教が現代の様々な挑戦に直面する中で、教会間の完全な一致を目指し真摯に取り組む姿勢が必要と述べた教皇は、世界に福音の真の証しを示すことができるよう、同会議の実りとキリスト者間の平和・協調の発展のために祈って欲しいと、すべての信者に願われた。







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