2010-09-19 19:38:24

ニューマン枢機卿の列福式前夜祭、ハイド・パークで、教皇「信仰の優しい光を広げよう」


英国訪問3日目の18日、教皇ベネディクト16世はロンドン滞在最後の公式行事として、ジョン・ヘンリー・ニューマン枢機卿の列福式前夜祭をとり行われた。

前夜祭が行われたハイド・パークには、およそ10万人の信者が集い、周辺の街路にも教皇を迎える人々が次々に詰め掛け、会場は熱気と祈りに包まれた。

特に、参加者の多くを占める若者たちの歌や歓声は、来年マドリッドで開催される「ワールドユースデー」を先取りするかのような活気を催しに与えた。

前夜祭では聖書朗読や、聖体礼拝、ニューマン枢機卿の記した祈りが行われ、参加者らは教皇と共に、ニューマン枢機卿の霊性を黙想した。

教皇は、ニューマン枢機卿の生涯を振り返りながら、若き日の強い回心の体験、真理を絶え間なく追求し続ける情熱、深い祈りの人としての姿を見つめられた。

ニューマン枢機卿の生き方は、私たちの人生を神の広いご計画の中で捉えさせ、あらゆる時代、あらゆる場所において教会と一致のうちに成長することを教えてくれると教皇は強調。

相対主義的な知性や倫理観が、宗教を単なる個人的な問題として押しやろうとする風潮の中で、ニューマン枢機卿は真理への情熱と知識人としての誠実さ、深い回心をもって、福音の道を歩み、そのためには大きな犠牲をも厭わなかったことを、教皇は感動をもって思いこされた。

教皇は同時に、信仰のために自らを捧げた多くの英国の殉教者たちをも回想。現代、福音に忠実であることの犠牲は、先人たちの苦難とは比較にならないが、信仰を軽んじられたり、蔑視されることがあっても、教会は救いのための真理、幸福の源、正しく人間的な社会の基礎であるキリストの福音を伝え続けていくだろうと話された。

また教皇は、ニューマン枢機卿の、信仰と個人の実生活の間に分裂があってはならないという考え方と共に、知性だけでなく、霊的なアプローチをもって真理に人々を招いた功績にも注目された。

人類がさらに神に照らされるように、それぞれの生活の中で「神の真理、愛、平和の優しい光」を広げていって欲しいと、教皇はすべての参加者に呼びかけられた。







All the contents on this site are copyrighted ©.