2010-08-26 18:54:54

「真理の追求を続けよう」教皇一般謁見、ソマリアにおける暴力の停止を訴える


教皇ベネディクト16世は、カステルガンドルフォで25日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

この日のカテケーシス(教会の教えの解説)で教皇は、日常生活の中で、両親や親族、教育者ら、人生の歩みを支えてくれる身近な人々を各自が持っているように、キリスト者として生きていく上でも、霊的指導者や告解師、信仰体験をわかちあえる人々を近くに持つことが重要と指摘。時にはこの信仰の「旅の友」が、聖母や聖人たちであることもある、と話された。

信者一人ひとりが親しい聖人を持ち、祈りを通してその聖人に近づき、その生き方に倣うことは、人間、またキリスト者として成長するための大きな助けとなると強調しつつ、教皇はご自分に大きな影響を与えた聖人として、特に聖アウグスティヌスを挙げられた。

聖アウグスティヌスが絶えず渇き、どこまでも追い求めた「真理」は、一時の平和を与えるだけの「偽の真理」ではなく、自分の存在に意味を与え、心がそこに永遠の平安と喜びを見出す本物の「真理」でなくてはならず、それに出会うまでのアウグスティヌスの歩みは決して平坦ではなかったと、教皇は思い起こされた。

そして、聖アウグスティヌスは真理を追求するその長く困難な道のりの中で、彼が真理を見つけたのではなく、真理である神ご自身が彼を探し、彼を見つけ出してくださったということを理解するに至ったと教皇は述べられた。

教皇はすべての人々、特に教会生活から離れている人々、神を知らないかのように生きている人々に、「真理を恐れてはなりません。心の奥深くにある真理を追求し続けてください」と呼びかけながら、神は見せるための光、私たちに愛を伝えるための温かさを必ず与えてくださるでしょうと説かれた。

この日、教皇はソマリアの首都モガディシオで前日起きた銃撃・自爆テロの犠牲者と遺族のために祈られ、暴力や憎しみ、政情不安に苦しむ同国のすべての人々に心を寄せられた。そして、ソマリアに命と人権の尊重を取り戻すための努力が行われるよう、国際社会の支援を願われた。
 







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