2010-07-12 19:03:04

教皇「困難に置かれた人々を常に忘れないように」カステルガンドルフォで日曜の集い


教皇ベネディクト16世は、滞在先のローマ郊外カステルガンドルフォで11日、日曜正午の祈りを信者とともに唱えられた。

先週から同地の離宮で夏期休暇を過ごしておられる教皇は、7月中は謁見等の公務を行わないものの、唯一の公式行事として日曜正午の信者との集いを毎週行われる。

カステルガンドルフォでの最初の日曜日、教皇は地元市民や巡礼者に心のこもった挨拶をおくられながら、同日の朗読箇所、ルカによる福音の「善きサマリア人」のエピソード(10,25-37)をテーマに講話された。

「善きサマリア人」の話とは、「(律法に隣人を自分のように愛しなさいとあるが)わたしの隣人とは誰か」という問いに、イエスが答えて言ったたとえ話である。追いはぎに襲われ瀕死の状態に置かれたある人を、通りかかった祭司もレビ人も見て見ぬふりをしたが、旅をしていたサマリア人はその見知らぬ人を憐れに思い、その人のためにできる限りを尽くした。そして、このたとえ話の後でイエスは「誰が追いはぎに襲われた人の隣人になったと思うか」と尋ねた。

このたとえ話は私たちの精神をキリストの論理、すなわち愛の論理に従って変容させると述べた教皇は、愛である神の教えに倣い、キリスト者たちは愛の必要とされるすべての場所で兄弟たちに誠実・寛大な愛をもって奉仕しなければならないと説かれた。

また、教皇はこの日教会暦で記念された聖ベネディクトを、西洋の修道文化の父、ヨーロッパの保護聖人として思い起こされた。

そして、皆が夏の休暇を迎えるこの時期にあって、神のみ言葉を常に心にとめ、困難にある兄弟たちをわすれることのないようにと願われた。







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