2010-06-06 18:53:21

キプロス:教皇「中東のための特別シノドス」討議要綱を託す


教皇ベネディクト16世は、6日午前、司牧訪問先のキプロス首都ニコシアでミサを捧げられ、この中で今秋ローマで開催される「中東のための特別シノドス(代表司教会議)」の討議要綱を司教らに託された。

市内の競技場で行われた教皇ミサには、キプロスはもとより、中東シノドス参加国の各典礼派からそれぞれの使節が一堂に会し、地域に息づくキリスト教の長い歴史とその豊かな伝統を示すものとなった。式中、ギリシャ語、ラテン語、アラブ語、アルメニア語、英語など多言語が使用された。

この日、多くの国の教会で「コルプス・ドミニ」(キリストの聖体)が祝われた。

教皇はミサの中でキリストの聖体をテーマに説教を行われ、おとめマリアから生まれたイエスのからだ、天のパン・聖体としてのキリストのからだ、そしてキリストの神秘体である教会の3つの現実を見つめながら、キリストの聖体に養われ、ただ一つの神の民となるために聖霊によって一つにまとめられたキリスト者一人ひとりの交わりの神秘の観想へと皆を招かれた。

式の中で、教皇は代表の司教らに「中東のための特別シノドス」の討議要綱を手渡され、この会議が中東のキリスト教共同体が置かれた状況に対する国際社会の認識を高め、長い闘争によって苦しむこの地に正しい恒久的な解決を求める努力を励ますものとなるようにと希望された。

教皇はこの席で、緊張の続く中東地域、特に聖地に対するアピールを新たにされ、流血の惨事をこれ以上広げないためにも、国際社会のいっそうの働きかけを願われた。

また、教皇は先日不慮の死を遂げたトルコ・アナトリア代牧区代牧、トルコ司教協議会会長のルイジ・パドヴェーゼ司教の冥福を祈られ、同司教のシノドス準備における貢献、エキュメニカル・諸宗教対話の推進、勇気ある信仰の証しを思い起こされた。







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