2010-06-05 16:47:46

教皇キプロス訪問:パフォスでエキュメニカルな祈りの集い


キプロス訪問初日、4日午後、教皇ベネディクト16世はパフォスで正教会をはじめキリスト教諸教会関係者とエキュメニカルな祈りの集いを持たれた。

集いの行われたアギア・キリアキ・クリソポリティッサ教会は、ユネスコの世界遺産に登録された古代遺跡群の中にある。今日見られる教会は4世紀の初代バシリカ跡に中世以降建てられたもの。

近くには使徒聖パウロの滞在にまつわる柱がある。聖パウロと聖バルナバのキプロス宣教については、使徒言行録(13, 4-12)に詳しい。

同教会は正教会の教区に属するが、カトリックと聖公会の典礼にも開かれている。

キプロスでは正教会の信者が大半を占め、カトリック共同体(マロン典礼、ラテン典礼、アルメニア典礼)は少数派であるが、近年積極的なエキュメニカル対話が行われている。

キプロス正教会クリゾストモス2世大主教に迎えられた教皇は、聖堂内で祈られた後、教会前で祈りの集いに参加された。

儀式では聖パウロと聖バルナバが聖霊によって最初の宣教旅行に送り出され、キプロスで神の言葉を告げ知らせた箇所が使徒言行録より朗読され、美しいビザンチン聖歌が響いた。

教皇は参加者への言葉で、キリストのすべての弟子の一致を恵みとして神に祈り求め、今日の世界に福音の証しを強めなくてはならないと述べられた。

そして、信仰における教会的交わりが賜物であると同時に、宣教への呼びかけとなり、キリスト者一人ひとりが和解と慈しみと平和の福音を世界に告げることができるようにと願われた。

教皇はこうした中で、今秋ローマで開かれる「中東のための特別シノドス」が中東全域のキリスト者間の対話・協力推進に寄与することを期待された。







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