2010-05-13 17:47:06

ファティマ:教皇、すべての人々の喜びと苦しみを聖母に託す、司祭のための祈り


ポルトガル司牧訪問中の教皇ベネディクト16世は、12日午後、巡礼地ファティマに赴かれた。

ポルトガル中部の町ファティマは、1917年、ルシア、フランシスコ、ジャチンタの3人の牧童が聖母の出現を受けた場所として知られる。重要な聖母巡礼地として今日も世界中からの信者をひきつけている。

今年は聖母出現の出来事から93年、福者フランシスコ、福者ジャチンタの列福から10年目にあたる。

ファティマの聖母の祝日(13日)とその前夜祭に教皇と祈りを共にするために、この日ファティマにはポルトガルはもとより世界各地から続々と巡礼者が訪れた。

聖母巡礼聖堂に到着された教皇は、最初に出現の礼拝堂で祈りの時をもたれた。

教皇は3人の牧童に聖母が現れた場所と同じ位置に立つ聖母像の前で跪き、すべての兄弟姉妹の喜びと苦しみをマリアの穢れなきみ心に捧げて深く祈られた。

教皇はまた、前任者ヨハネ・パウロ2世が在位中3度にわたりファティマを訪れ、1981年5月13日のバチカン・聖ペトロ広場での狙撃事件の際にご自分を死から救った「見えざる手」に感謝を示していたことを祈りの中で思い起こされた。

続いて、三位一体教会で夕べの祈りをとり行われた教皇は、特に「司祭年」にあたり、司祭たちが喜びをもってその奉献を生き、キリストへの忠実を証しできるよう、そして助祭、修道者、神学生、信者ら教会の成員がそれぞれの召命を忠実に生きることができるよう、聖母の保護を願われた。

そして、教皇は司祭らを聖母に託し奉献する祈りを捧げられた。

巡礼聖堂が夕闇に包まれる頃、教皇は出現の礼拝堂の前で、巡礼者たちが手にするろうそくの火を祝別された。20万本のろうそくで会場が光の海と輝く中、信者たちは教皇と共にロザリオの祈りを唱えた。

信仰の火が様々な場所で消えかかっている今日、世界に神の存在を示し、人々を神に導くことが急務となっていると教皇は述べ、神について語り、信仰のしるしを見せることを恐れず、同時代の人々の目にキリストの光を輝かせて欲しいと、信者らを励まされた。







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