2010-03-19 18:14:55

教皇「すべての人に尊厳ある仕事を」 


教皇ベネディクト16世は、18日、企業家たちのグループとの出会いを持たれた。

この日バチカンを訪れたのは、ローマ企業家連合のメンバーら。

教皇は、多くの国々同様、グローバル化の波と経済危機の影響を受けているローマの産業界の現状を受け止めながら、この複雑で困難な状況を発展と経済のモデルを深く再考する機会にするよう呼びかけられた。

発展において倫理や精神性よりも物的・技術的な面が優先される状態にある中、人間を経済の中心に据える必要性を教皇は強調された。

特に、若者をはじめとする失業者の増加、労働者の生活の経済的困難、新しい形での労働者の奴隷化などの多くの問題に対し、すべての人々が尊厳ある仕事に就けるということを優先目標にするよう願われた。

また、安易かつ迅速に利益を上げることを目的に現実の経済投資のあり方を歪めてしまう個人主義的・物質主義的メンタリティーから脱し、世の中の他の現状に目を向け、研究と改良に投資し、社会的義務を忘れず、生産から得たものを人々の本当の必要のための助成に役立てることが、減速した地域経済を立て直すことにつながると話された。

共通善に配慮するためには、人間といのちに対する視点・動機に貫かれていなければならないと述べた教皇は、個人または共同体として神の唯一の家族に属しているという自覚と、神の似姿につくられた人間の尊厳の尊重、そして自分たちがキリストに贖われた者であることを忘れないことが大切と、企業家らを励まされた。







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