2010-03-09 18:25:20

「回心には信仰の目で物事を見つめることが必要」教皇、日曜正午の祈り
 


7日、ローマ北部の教会を午前中司牧訪問された教皇ベネディクト16世は、正午からバチカンで祈りの集いを持たれた。

数日不安定な空模様が続いたローマだが、この日曜日には青空が広がり、聖ペトロ広場は世界各国の多くの巡礼者であふれた。

教皇は説教で、この日、四旬節第3主日の典礼のテーマである「回心」について考察された。

この日のミサ中の第一朗読(出エジプト3,1-8a、13-15)では、燃える柴の間から神がモーセに声をかけ、彼に使命を与える場面が語られる。

私たちの生活の中でも神は様々な方法で存在を示されるが、その存在を知るためには自らの惨めさを知り、深い畏敬をもって神に近づく必要があり、そうでない場合、神に出会い神との交わりに入ることはできないと、教皇は述べられた。

さらに、福音朗読箇所(ルカ福音書13,1-9)で、イエスは、ピラトの命によって神殿でガリラヤ人たちが殺害された事件と、シロアムの塔が倒れて犠牲者が出た事件に言及している。

教皇は、イエスがこれらの人々が災難に遭ったのはほかの人よりも罪深かったからではないと説き、こうした悲劇を犠牲者の罪のために神が下した罰であると短絡的に考えないよう警告していることを指摘。

そして、イエスが「あなたがたも悔い改めなければ、皆同じように滅びる」と、これらの出来事を心に留め、回心するように招いている点に注目された。

神は人の罪に対し深い憐れみを示され、罪びとが喜びと恵みのうちに生きられるようご自分の愛の中に成長させると教皇は話し、回心には人生の出来事を信仰の目で見つめることが必要であり、真の賢明とは苦しみを前にして人のはかない存在を問い、人間の歴史を神の愛の神秘に満ちた救いの計画に照らして読み取ることであると強調された。







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