2009-12-30 18:50:15

「誰も疎外され見捨てられることがないように」教皇、聖エジディオ共同体の食堂で人々と昼食


教皇ベネディクト16世は、27日、ローマのトラステヴェレ地区にある聖エジディオ共同体の食堂を訪問された。

聖エジディオ共同体が運営する食堂は、ホームレスの人々や、移民、困窮状態にある人々に開かれている。また、同共同体のボランティアは、夜、駅周辺や街角で野宿する人々に夕食の配給なども行っている。

同共同体は毎年降誕祭に「貧しい人々の昼食会」を行っているが、今年は教皇の参加を得て開かれた。昼食会には国籍も宗教も世代も異なるおよそ150人が集った。

食堂に到着した教皇は、同共同体関係者やロマの女性、アフリカの青年らに迎えられた。

教皇と人々との出会いは簡素ではあるが、家庭的で温かなものとなり、会場は参加者の喜びで包まれた。

12人掛けのテーブルにつかれた教皇は、ロマの家族や、アフガニスタン難民の青年、身寄りのないお年寄りの女性、生まれた時から障害を持ち孤児として過ごした若者らと食事を共にされ、それぞれの困難な体験に深く耳を傾けられた。

教皇は、苦しみや困難にある兄弟姉妹、イエスの友である人々と共にいることは、非常に感動的な体験であると述べ、「私は皆さんのそばにいて、皆さんを愛していますと言うためにここに来たのです」と話された。

イエスの家族も、幼子の誕生からエジプトへの避難まで、最初から多くの困難に遭遇したことを指摘されながら、愛によって助け合うことの大切さを教皇は説かれ、「誰もひとりぼっちで、疎外され、見捨てられることがないように」と願われた。

教皇は人々との食事の後、聖エジディオ共同体内にある移民の子どもたちのためのイタリア語学校を見学され、子どもたち一人ひとりにおもちゃや、文具の入ったリュックサックを手渡された。

そして、子どもからお年寄りまで多くの人々に見送られ、教皇はバチカンに戻られた。







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